まいど、コテコテ関西人やっせです。本日は「さら」という言葉の意味等についてお伝え致します。
先日、クライアント向けのメールマガジンの編集後記の中で「さらの靴って、ちょっと、気分がウキウキしますよね。」みたいなことを書いたら思いがけず「さらって何ですか?皿のことじゃないですよね?」というような内容のご質問メールが届きました。
えっ、「さら」って全国的には通じないの?これもひょっとして関西人無自覚の関西弁?
ということで今回、あらためて、そのあたりのことを調査し、当サイトで紹介してみようと考えたわけです。
「さら」という言葉をこれまで一度も聞いたことがないという方にもスッキリとご理解頂けるよう、丁寧になおかつユーモアを持って解説させて頂くつもりですので興味のある方は是非とも最後までお付き合い下さい。
ほな、早速、行かせてもらいまっせ~!
お皿のことじゃないんだよね。どういう意味なのかしら。
「さら」の意味とは?
関西人がよく使う「さら」とは
- 新しいこと
- 新品未使用であること
を意味する言葉です。
たとえば子供に学校に新しい雑巾を持って行くように伝えたい場合に「あんた、今日、学校にさらの雑巾、持っていきなさいよ。」などと言ったりするわけです。
「さら」は漢字では「新」もしくは「更」と書きます。
まだ建物が立っていない土地のことを「更地」などと言いますよね。
あの「更」は実はこの「さら」から来ているのです。
なお、「さら」と同じ意味で「さら」に「ぴん(品)」を足した「さらぴん(新品・更品)」という言葉も使います。
使用頻度は「さら」8割、「さらぴん」2割といった感じでしょうか。
あと、これは私の個人的な感覚になりますが「さら」であることを特に強調したい場合にあえて「さらぴん」という言葉を使う傾向があるように思います。
「さら」という言葉は知ってたけど「さらぴん」の方は知らなかったなあ。関西弁は奥が深いね。
「さら」を使った例文
ここでは「さら」という言葉を使った関西弁の例文をいくつか紹介させて頂きます。
実際の会話を想定した例文に触れることによって「さら」という言葉の意味をより深いレベルで理解することができるようになると思いますので是非とも参考になさって下さい。
明日、身体測定やろ。さらのパンツはいて行きなさいよ。
(標準語訳:明日、身体測定でしょ。新しいパンツをはいて行きなさいよ。)
「さらの~」というのは「さら」という言葉の最もオーソドックスな使い方の一つ。
「さらのTシャツ」「さらの教科書」「さらの冷蔵庫」など、あらゆるものについて「さらの~」という言い方をします。
おっ、自分、チャリンコ、さらになってるやん。こうたん?
(標準語訳:おっ、君、自転車、新しくなっているじゃない。買ったの?)
いやいや、さらちゃうねん。兄貴がもう乗れへん言うからもうてん。
(標準語訳:いやいや、新品ではないんだ。兄貴がもう乗らないって言うからもらったんだ。)
古いものが新しいものに入れ替わった場合に「さらになる」という言い方をします。
「看板がさらになる」「ソファがさらになる」など。
さらのさら、さらしでさらさら巻けて言うたよな、サラ。割れたさらのさら、今さら、さらしで巻くて何さらしとんねん、サラ。
(標準語訳:新しい皿をさらしでサラサラ巻けって言ったよな、サラ。割れた新しい皿を今さら、さらしで巻くって何をしてるんだ、サラ。)
「さら」という言葉を使った関西弁の早口言葉です。
関西人以外にとっては結構、難しいと思います。是非ともチャレンジしてみて下さいね。
※関西弁の早口言葉については、こちらの記事でまとめて紹介しています。興味のある方は是非とも合わせてご覧になって下さい。
関西弁の早口言葉を5つご紹介しています。関西人であれば誰もが知っているようなメジャーなものから、知る人ぞ知るといった感じのマイナーなものまで取り揃えていますので、関西弁の早口言葉に興味のある方は是非ともご覧になって下さい。
うわ、早口言葉、全然、言えない。色んな意味の「さら」が混じっていて言ってるうちに混乱しちゃうわ。
「さら」はどこの方言?
結論から言いますと「さら」は方言ではなく共通語です。
関西では日常的に頻繁に使われる一方で関東ではあまり使われないため、関西弁だと思われがちですが、各種国語辞書でも特に方言であるとの断りなく掲載されていますので、共通語ということで間違いありません。
ちなみに関東でも「まっさら」というような言葉は普通に使用されており、比較的、年配の方であれば「さら」という言葉の意味も通じることが多いとのことです。
なお、「さら」の同義語である「さらぴん」については近畿地方でしか使われていないようです。
したがって「さらぴん」の方は近畿地方の方言ということになります。
「さら」が共通語というのは意外な話。関東出身の人が使っているのなんて聞いたことないけどね。
まとめ
- 「さら」とは
・新しいこと
・新品未使用であること
を意味する言葉である。 - 「さら」は漢字では「新」もしくは「更」と書く。
- 「さら」と同じ意味で「さらぴん(新品・更品)」という言葉も使う。
- 「さら」は方言ではなく共通語である。ただし、事実として関西地方の方が圧倒的によく使われている。
ちなみに、まだ誰も入っていないお風呂のお湯のことも「更湯(さらゆ)」などと言ったりします。
そう言えば生前、うちの親父が更湯は体に毒だなんて言ってましたね。
そのくせ、一番風呂でないと不機嫌になるという謎の精神構造w
まあ、何にしても「さら」って非常に気持ちがいいものなので、わからないこともないですが。
ひょっとして僕たちが一番風呂に入らないように仕向けるための牽制発言だったのかな。
まあ、今となってはどっちでもいい話ですけどねww
以上、今回は「さら」という言葉の意味等についてお伝え致しました。
当サイトでは「さら」という言葉以外にも様々な言葉の意味等についてご紹介しています。手前味噌ながら結構、面白い記事も多いと思いますのでお時間の許す方は是非、合わせてチェックしてみて下さいね。