まいど、コテコテ関西人やっせです。本日は「いらち」という言葉の意味等について紹介致します。
関西では昔からよく使用される「いらち」という言葉ですが、関西以外の地域ではまるっきり通じないこともあるんだとか。これは子供の頃から「いらち」という言葉をごく普通に使っている関西人にとってはかなり意外な話。
そこで今回、当サイトでも「いらち」という言葉を紹介してみようと考えたわけです。
「いらち」という言葉を初めて聞いたという方にもスッキリとご理解頂けるよう、丁寧になおかつ、ユーモアを持って解説させて頂くつもりですので興味のある方は是非とも最後までご覧になって下さい。
ほな、早速、行かせてもらいまっせ~!
これ、僕は知ってるよ。お笑い芸人がよく使ってるからね。
いらちの意味とは?
いらちとは
せっかちでイライラしがちな人
もしくは、そのような様子
のことを言います。
たとえば、家族で出かけるとなったら、すぐにでも出発したくて準備中の他の家族を「はよ、せいや!」などと言ってムダに急かすお父さん、いますよね。
そういう人のことを「いらち」と呼ぶわけです。
標準語の「せっかち」という言葉にも短気だとか、イライラしがちだとかいうニュアンスは入っていると思いますが「いらち」の場合はその程度が著しいのだと考えて下さい。
いらちの語源とは?
「いらち」の語源は「いらつ(苛つ・意味はイライラする)」という動詞ですね。
「いらち」はそれが名詞化したものなんだとか。
私もこれまで、なんとなく勝手に「いらいら」と「せっかち」を合体させた造語なのかなと思っていたのですが、そうではなかったんですね。
語源は「いらつ」という言葉なのね。私も「いらいら」と「せっかち」を合わせたものなのかと思ったわ。
いらちを使った例文
ここでは「いらち」という言葉を使った関西弁の例文をいくつか紹介させて頂きます。
実際の会話を想定した例文に触れることによって「いらち」という言葉の意味をより深いレベルでご理解頂くことができると思いますので是非とも参考になさって下さい。
※標準語訳では便宜上、「いらち」を「せっかち」と訳していますが、微妙な意味の違いがあることは先にお伝えしてたとおりです。
おい、はよ、せいや。どんだけ待たせんねん。
(標準語訳:おい、早くしろよ。どれだけ待たせるんだ。)
うるさいわ、このいらちが。あんたとちごうて、うちは出るまでにやらなあかんことが、ようけあんねん。
(標準語訳:うるさいってば、このせっかちが。あなたと違って、私は出るまでにやらないといけないことがたくさんあるの。)
外出前の夫婦間でありがちな会話。
「いらち」は圧倒的に男性が多いのではないでしょうか。女性の「いらち」は見たことないかも。
※「はよ」という言葉の意味についてはこちらの記事をご確認下さい。
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こらこら、信号まだ赤やんけ。自分もほんまいらちやな。そのうち、車にひかれんぞ。
(標準語訳:こらこら、信号まだ赤じゃないか。自分も本当にせっかちだね。そのうち、車にひかれるぞ。)
信号待ちをしている友人同士の会話。
関西人、特に大阪人は信号が変わるのを待つことができない人が多いのです。
お前も大概、いらちやのう。
(標準語訳:お前も大概、せっかちだね。)
なんでやねん。お前が、いっちゃん、いらちやんけ。
(標準語訳:なんでだよ。お前が一番、せっかちじゃないか。)
「いらち」を押し付け合う友人同士の会話。
「いらち」はどちらかと言えば悪口の部類に入るでしょう。ただ、本人も自覚していることが多いので「自分いらちやな。」と言われて怒る人は、そんなにはいないと思います。
※関西弁の悪口についてはこちらの記事でまとめて紹介しています。興味のある方は合わせてご覧になって下さい。
関西弁の悪口一覧を掲載しています。関西弁歴半世紀の大阪人が定番の悪口からややマニアックな悪口まで、思いつく限り、徹底的に紹介していますので興味のある方は是非ともご覧になって下さい。
店長って結構、イケてると思わん?
(標準語訳:店長って結構、イケてると思わない?)
私はないな。店長って割といらちなとこあるやろ。私いらちな人、あかんねん。
(標準語訳:私はないな。店長って割とせっかちなところがあるでしょ。私、せっかちな人、苦手なの。)
「せっかちでイライラしがちな様子」という意味での使用事例。
例文では「いらちな」という形で形容詞的な使い方をしています。
たしかに大阪人って信号が変わるのを待つことができないよね。一度、大阪の梅田で信号が青に変わる前から、みんな一斉に歩き出すのを目撃して驚かされたことがあるもん。
いらちはどこの方言?
「いらち」という言葉をもっともよく使用するのは京都・大阪・兵庫を中心とする近畿地方です。
しかし、岡山・広島などの中国地方、さらには香川などの四国地方の瀬戸内側においても割と頻繁に使用されているとのこと。
これらの事実を考慮して当サイトでは「いらち」という言葉を近畿地方から中国・四国地方にかけての方言であると結論付けたいと思います。
ちなみにこれらの地方以外にも北関東や東北の一部でも「いらち」という言葉を普通に使用する地域があるようです。
ひょっとすると時代を遡れば、もっと広い範囲で使用されていた言葉なのかもしれません。
北関東や東北でも「いらち」なんて言葉を使う地域があるのね。
まとめ
- 「いらち」とは「せっかちでイライラしがちな人」もしくは「そのような様子」のことを言う。
- 「いらち」の語源は「いらつ(苛つ)」という動詞である。
- 「いらち」は近畿地方から中国・四国地方にかけての方言である。
ちなみに私も結構な「いらち」。
映画とかドラマも特殊なアプリ等を使ってまで全部、2~3倍速で見てます。
だったら見なけりゃいいのにと言われますが、見たいのは見たいのです。
ただ、「さっさとしゃべれ」とは思ってしまいますがw
間とか考えて全力で演じていらっしゃる俳優のみなさん、正しく味わえなくて本当にごめんなさい。
今後、少しづつ訓練してなんとか1.5倍速ぐらいでは見れるよう、努力したいと思いますww
以上、今回は「いらち」という言葉の意味等についてお伝え致しました。
当サイトでは「いらち」以外にも様々な言葉の意味等について紹介しています。手前味噌ながら結構ためになる記事も多いと思いますので興味のある方は是非とも合わせてチェックしてみて下さい。