こんにちはコテコテ関西人やっせです。本日は「さぶい」という言葉について紹介致します。
冬場になると関西人が連呼することになる、「さぶい」という言葉ですが、どうやら標準語ではなく方言のようです。半世紀もの間、毎年のようにさぶい、さぶいと言い続けてきたのに先日、初めて気付きましたw
で、あらためて「さぶい」という言葉について、しっかりと考察してみようと考えた次第です。
「さぶい」という言葉の意味はもちろんのこと、具体的にどこの方言であるかなどについても、わかりやすさ重視で丁寧に解説していきますので興味のある方は是非ともご覧になって下さい。
「さぶい」なんて聞いたことないわ。まあ、意味は大体、想像つくけど。
さぶいの意味とは?
まずはサクッと「さぶい」という言葉の意味について紹介しておきます。
「さぶい」はズバリ「寒い」という意味ですね。
たとえば冷え込む冬の朝などに「今日は、めちゃめちゃ、さぶいなあ。」などというわけです。
ちなみにお笑い大国、関西ではギャグやネタなどが面白くないという意味でも「さぶい」という言葉を頻繁に使います。どちらの意味で使っているのかは文脈等から判断するようにして下さいね。
標準語でも面白くないギャグのことを「寒いギャグ」と言ったりするけど、それと同じことだよね。
さぶいって、どこの方言?
「さぶい」という言葉は以下の地方において使用が確認されています。
近畿地方(京都府、大阪府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県、三重県)
中国地方(鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県)
中部地方(愛知県、岐阜県、静岡県、山梨県、長野県、新潟県、富山県、石川県、福井県)
東北地方(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県)
つまり、あえて言うと、これら全地域の方言ということになります。
これだけ広い地域で使用されていて方言なの?という感じはしますが、東京を中心とした関東地方で使用されていない以上、やはり、方言ということになってしまいそうです。
個人的には九州地方や四国地方では「さぶい」とは言わない点が興味深いですね。
「さぶい」はやはり、心底、寒さに震えながら使うような言葉。冬場も比較的、温暖な九州地方や四国地方では使わないというのは妙に納得してしまいます。
これだけ広い地域で使用されているんだ。逆に関東地方では、なぜ、使わないのかな?ちょっと、不思議。
さぶいの使用例文
それでは次に「さぶい」という言葉を使った関西弁の例文をいくつか紹介したいと思います。会話を想定した例文を見ることによって、その使い方などがスッキリとご理解頂けることと思いますので、是非とも参考までにご覧になって下さい。
さぶっ!
(標準語訳:寒っ!)
感嘆詞的な使い方。使用頻度はかなり高いです。
ちなみに、うちの斜め前の家のご主人は、冬場の出勤時、毎朝、玄関を出てすぐにお決まりのように「さぶっ!」って言うてはります。
今日は一段とさぶおますなあ。
(標準語訳:今日は一段と寒いですね。)
冬場の挨拶的な使い方。
なお、「おます」という言葉の詳細については、こちらの記事をご確認下さい。
大阪弁「おます」の意味等について大阪のおとんが解説しています。他県民の方にもわかりやすいよう例文を交えてコッテリ、解説していますので、大阪弁「おます」の意味等について興味のある方は是非ともご覧になって下さいね。
うわあ、さぶうー。誰も笑ってへんやんけ。
(標準語訳:うわあ、面白くない。誰も笑ってないよ。)
ギャグ等が面白くないという意味での使用事例。ちなみに関西ではオヤジギャグ・ダジャレに対するジャッジはことさらに厳しいものとなっています。
さぶいやっちゃのう。
(標準語訳:面白くないヤツだなあ。)
ギャグ等でなく、人に対する評価で使用している事例。関西人にとっては、最も言われたくない言葉かもしれません。
「さぶいやっちゃのう。」は言われたくないな。関東人でも立ち直れないよ。
まとめ
- 「さぶい」の意味は寒い。ギャグ等が面白くないという意味でも使用される。
- 「さぶい」は近畿地方、中国地方、中部地方、東北地方などで使用される方言である。
私自身のことで言えば、普段は割と「寒い」の方を使っているような気がします。
ただ、自分の予想を上回って心底、寒いと感じた時には、思わず「さぶっ!」とか「さっぶいなあ。」とか口をついて出てしまう。そんな感じです。
つまり私にとって「さぶい」は無意識レベルで「めちゃくちゃ寒い」というような意味合いになっているのかもしれません。
まっ、これについては私の個人的な感覚に過ぎませんので、あくまで、ご参考までに。
以上、今回は「さぶい」という言葉についてご紹介致しました。
当サイトでは「さぶい」以外にも様々な言葉の意味等についてお伝えしています。興味のある方は合わせてご覧になって下さい。手前味噌ながら、かなり面白い記事もたくさんありますよ。