こんにちは、コテコテ関西人やっせです。本日は関西人がよく使う「ようけ」という言葉の意味等についてお伝えいたします。

関東の方からすると、あまり馴染みがないであろう「ようけ」という言葉ですが、実は関西圏においては日常会話の中などでも非常によく使用する言葉の一つです。

そんな「ようけ」という言葉の意味や、具体的にどこの方言であるかなどについて関西弁歴半世紀の大阪人が丁寧にかつユーモアをもって紹介させて頂きますので、興味のある方は是非とも最後までお付き合い下さい。

ほんなら、早速、いかせてもらいまっせ~!

まことくんまことくん

「ようけ」って言葉は関西出身の友達が使っているのを聞いたことがあるなあ。意味はなんだったっけ?

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「ようけ」の意味とは?

「ようけ」の意味はズバリ

たくさん

ですね。

ただし、単にたくさんというより、「必要以上にたくさん」もしくは「度を越してたくさん」といったニュアンスを込めて使うことが多いです。

さらに言うと個人的には「たくさん」であることに対して、あまり肯定的な感想を持っていない時に「ようけ」という言葉を使いがちな気がします。まあ、これはあくまで個人的な感覚に過ぎませんのでご参考までに。

なお、「ようけ」の語源は易経に登場する「積善の家に必ず余慶あり(善行を積んだ家の子孫には必ず良いことがある)」という言葉の「余慶(よけい)」であるとされています。

それが「余計(よけい・「よけいなものを買ってしまった」などという場合の「よけい」)」へと転じ、後に派生的に「ようけ」という言葉が生まれたそうです。

「ようけ」の類義語

関西圏で使用される「たくさん」を意味する言葉としては「ようけ」以外に次のようなものがあります。

  • ようさん
  • ぎょうさん
  • たんと

いずれの言葉も意味的な違いはほとんど、ありません。

使用頻度としては「ようけ」「ようさん」「ぎょうさん」がほぼ、横並び、「たんと」はかなり少ないと思います。

あっこちゃんあっこちゃん

コテコテの関西感のある言葉なのに語源はなんだかアカデミックなんだね。ウケる~!

「ようけ」を使った例文

ここでは「ようけ」という言葉を使った関西弁の例文をいくつか紹介させて頂きます。実際の会話を想定した例文を確認することによって、「ようけ」という言葉に対する理解がさらに深まることになると思いますので、是非ともご覧になって下さい。

例文①

また、いらんもん、ようけ、買うてきて。
(標準語訳:また、いらないものを、たくさん、買ってきて。)

「ようけ」の「必要以上にたくさん」というニュアンスを意識した例文。

関西のお母ちゃんは安いという理由で「必要以上にたくさん」の買い物をしがちです。

例文②

やせたい、やせたい、言う割にはようけ食べるなあ。
(標準語訳:やせたい、やせたいと言う割にはたくさん食べるね。)

「ようけ」の「度を越してたくさん」というニュアンスを意識した例文。

うちの嫁さんを見ながら、いつも心の中でこのセリフをつぶやいていますw

例文③

あそこの家はようけ貯め込んではるらしいよ。
(標準語訳:あそこの家はたくさんため込んでいるらしいよ。)

「たくさん」であることに関して肯定的な感想を持っていないというニュアンスを意識した例文。

ちなみに関西人は他人の懐事情に関して、あれこれと勝手な憶測をするのが大好きです。

まことくんまことくん

使い方としては「たくさん」とほぼ同じだね。「ようけ貯め込んではるらしい」という、物言いがいかにも関西っぽい。

「ようけ」はどこの方言?

「ようけ」は京都府・大阪府・兵庫県などを中心とする近畿地方の方言だと思われがちですが、実際には東は中部地方西部(愛知県など)から西は九州地方東部(大分県など)までと非常に広い範囲で使用されています。

したがって、あえて言うならば西日本ほぼ全域の方言ということになるかと思います。

ただし、使用頻度に関しては、地方ごとに大きなバラつきがあり、やはり、近畿地方がずば抜けて高いようです。

そのため「ようけ」は近畿地方の方言であると認識されている方が多いのかもしれません。

「ようけ」はあくまで西日本ほぼ全域で使用される方言ですので、その点、誤解されませんように。

あっこちゃんあっこちゃん

名古屋出身の友達がいるけど、「ようけ」なんて言っているのを聞いたことがないわ。使用頻度はかなり低いのかも。

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まとめ

  • 「ようけ」の意味は「たくさん」である。単にたくさんというより、「必要以上にたくさん」もしくは「度を越してたくさん」といったニュアンスを込めて使うことが多い。
  • 「ようけ」の語源は「余慶(よけい)」である。
  • 関西圏で使用される「ようけ」の類義語としては「ようさん」「ぎょうさん」「たんと」などがある。
  • 「ようけ」は近畿地方の方言だと思われがちだが、実際には西日本ほぼ全域で使用される方言である。

ちなみに私の父はお土産にドーナツを「ようけ」買うてくる人でした。5人家族やのに20個とかね。

で、母に毎度のごとく「また、ようけ買うてきて」と文句を言われていたものです。

父は食べ盛りの頃にちょうど戦時中で、随分、ひもじい思いをしたので、食べるものが足りないということを、ものすごく嫌がる人だっだんですよね。で、食べるものを買うときはついつい「ようけ」買うてしもてたわけです。

その影響もあってか、実は私も「ようけ」買うてしまう人です。家族3人やのにケーキ6個とかw

だから、嫁さんには「あんたのせいで太ってしょうがない」とよく言われます。私が「ようけ」買うてこようが、買うてこまいと、結局「ようけ」食べるくせにね。

まあ、いらんことは言わんで黙っていますが。余計なことを言うと、それこそ「ようけ」反撃されますのでww

ということで、今回は「ようけ」という言葉の意味等についてお伝えいたしました。

まことくんまことくん

当サイトでは「ようけ」以外にも様々な言葉の意味等についてご紹介しています。手前味噌ながら結構、興味深い記事が多いと思いますので、お時間の許す方は合わせてご覧になって下さい。

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