まいど、コテコテ関西人やっせです。本日は関西人がよく使う「こすい」という言葉の意味等について紹介致します。

先日、ある関東在住のクライアントとのコンサルティングの中で「あまり、こすいことは考えない方いい」という内容の話をさせてもらったところ、クライアントから「こすいって、どういう意味ですか?」との質問が返ってきました。

あれっ、「こすい」って関東の人には意味が通じないの?これもひょっとして関西弁?

そこで、今回、あらためて「こすい」という言葉についてしっかりと調査した上で、当サイトで紹介してみようと考えたわけです。

「こすい」という言葉をはじめて聞いたという方にもスッキリとご理解頂けるよう、わかりやすさ重視で解説させて頂くつもりですので興味のある方は是非とも最後までご覧になって下さい。

ほな、早速、行かせてもらいまっせ~!

まことくんまことくん

「こすい」なんて言葉、聞いたことないなあ。どういう意味なんだろう。「せこい」とか?

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「こすい」の意味は?

「こすい」とはズバリ

ずるい

ことを意味する言葉です。

たとえば、卑怯な方法でライバルの足を引っ張たりする人に対して「お前、こすいマネすんなんや!」と言ったりするわけです。

漢字では「狡い」と書き、関西弁の同義語としては「ずっこい」などがあります。

ちなみに一部の国語辞典では「こすい」について「ずるい」以外に「ケチ」という意味があるとされていますが、少なくとも私は近畿地方で「こすい」を「ケチ」という意味で使っているという話は聞いたことがありません。

これは近畿地方では、「ケチ」という意味では圧倒的に「せこい」という言葉の方が使われるからかもしれませんが、全国的に見ても「こすい」を「ケチ」という意味で使用するのは、結構なレアケースであると考えます。

あっこちゃんあっこちゃん

あれっ、まことくん、今回は珍しくかすっているじゃない。やるわね。

「こすい」を使った例文

ここでは「こすい」という言葉を使った関西弁の例文をいくつか紹介させて頂きます。

実際の会話を想定した例文ばかりですので「こすい」という言葉のニュアンスをつかむ上できっと役立つはず。

是非とも参考になさって下さい。

例文①

あの家、なんとか安く買い叩いたろうと思ってんねん。どうせ、相手は価格の相場もわからへんやろからな。
(標準語訳:あの家、なんとか安く買い叩いてやろうと思っているんだ。どうせ、相手は価格の相場もわからないだろうからね。)

あんまり、そういうこすいことはせん方がええで。こすいこというのは、何となくでも相手にばれるからな。結局、自分の評判、落とすだけやで。
(標準語訳:あまり、そういうずるいことはしない方がいいよ。ずるいことというのは、何となくでも相手にばれるからね。結局、自分の評判を落とすだけだよ。)

不動産取引をめぐる会話。

ほんと、不動産の業界って、こすいことを考える人が多いんですよね。

自分の利益よりお客さんの利益を優先する方が結果的にビジネスが発展することになるのに。

ほんと、残念です。

例文②

ひろちゃん、上田君のことどない思う?結構、シュッとしてて、ええ感じやと思わん?
(標準語訳:ひろちゃん、上田君のことどう思う?結構、見た目がよくて、いい感じだと思わない?)

いや、うちはないわ。上田君って、なんかこすいとこあるやろ。ええとこどりするっていうか。私、そういうのん、あかんねん。
(標準語訳:いや、私はないわ。上田君って、なんかずるいところがあるでしょ。いいとこどりをするというか。私、そういうのダメなんだ。)

男性を品定めする女性同士の会話。

ほんと、こすいやつって女の子からの評価、低くなりがちです。

いらちより、いちびりよりね。

※「いらち」という言葉の意味等の詳細についてはこちらの記事をご確認下さい。

※「いちびり」という言葉の意味等の詳細についてはこちらの記事をご確認下さい。

例文③

チケット、買い占めて高値で転売するて、相変わらず、こっすい商売してますな。
(標準語訳:チケットを買い占めて高値で転売するって、相変わらず、ずるい商売してますね。)

知人の商売に対するコメント。

こっすい」は「こすい」を強調したいときの表現。

吉本新喜劇の小藪なんかが、よく使っていますよね。

例文④

はい、傘のレンタル料100円ね。
(標準語訳:はい、傘のレンタル料100円ね。)

なんやねん、つれに傘貸して金とるんかい。ほんま、こすいやつやで。
(標準語訳:なんだよ、友達に傘を貸して金をとるのかよ。本当にケチなやつだよ。)

友達同士の会話。

一応「ケチ」という意味で「こすい」を使っている例文を作ってみました。

上でも触れた通り少なくとも近畿地方では、まず、こういう使い方はしないですけどね。

まことくんまことくん

たしかに「こすい」やつは女の子に嫌われそう。

「こすい」はどこの方言?

結論から言いますと「こすい」という言葉は方言ではなく共通語ということになります。

古くから使用されてきた俗語ということでほぼ全国で意味は通じるようです。

ただし使用頻度については西日本で高く、東日本で低い傾向にあるため、関西弁であると誤解されることが多いみたいです。

事実としては「こすい」はあくまで共通語ということになります。

なお、近年、「こすい」という言葉の若年世代での認知度はかなり低下してきているとのこと。

本記事の冒頭で紹介した出来事の背景には、そのような事情が影響しているのかもしれません。

あっこちゃんあっこちゃん

共通語なのね。私自身は一度も使ったことないけどなあ。

まとめ

  • 「こすい」とは「ずるい」ことを意味する言葉である。
  • 「こすい」は漢字では「狡い」と書く。また、関西弁の同義語としては「ずっこい」などがある。
  • 「こすい」は方言ではなく共通語である。ただし使用頻度については西日本で高く、東日本で低い傾向にある。

最後に「こすい」という言葉に対する個人的なイメージをお伝えしておきます。

まず、「ずるい」と「こすい」を比べた場合「こすい」の方が「小ずるい」イメージがあります。

大物感がないずるさとでもいいましょうか。

次に「こすい」と「ずっこい」を比べた場合「こすい」の方が卑怯な感じがします。

「こすい」の方がより性格が悪そうな感じですかね。

まあ、いずれについてもあくまで私の個人的なイメージに過ぎませんのでご参考までに。

結構、同じようなイメージを持っていらっしゃる方が多そうな気はしますが。

以上、今回は「こすい」という言葉の意味等についてお伝え致しました。

まことくんまことくん

当サイトでは「こすい」以外にも様々な言葉の意味等についてお伝えしています。興味のある方は是非とも合わせてご覧になって下さい。結構ためになる記事も多いと思いますので。

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