こんにちは、コテコテ関西人やっせです。本日は「はみご」という言葉についてご紹介致します。

関西人なら誰もが知っているであろう「はみご」という言葉ですが、先日、某局のラジオ番組で「はみごという言葉は東京では通じない」という話を聞いてめちゃめちゃ、驚きました。ずっと、標準語だと思っていたのに(;´Д`)

そこで今回、あらためて「はみご」という言葉についてしっかりと調査した上で紹介してみようと思い至った次第です。

「はみご」という言葉をはじめて耳にされた方にもスッキリとご理解頂けるよう、丁寧にかつユーモアをもって解説していくつもりですので、お時間許す方は是非、最後までお付き合い下さい。

ほんなら、早速、いかせてもらいまっせ~!

あっこちゃんあっこちゃん

「はみご」ってどこかで聞いたことがあるような気がするんだけど。どんな意味だったかしら。

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「はみご」の意味は?

はみごは

  • 仲間はずれ
  • のけ者
  • 集団などから浮いている人

などを意味する言葉です。

たとえば子供がドッチボールや鬼ごっこなどの遊びに入れてもらえない場合に「はみごにされた!」などというわけですね。

語源はおそらく「はみだしっ子」もしくは「はみだした子」でしょう。

社会のルールや常識から逸脱したような人のことを「はみだし者」なんて言いますでしょ。「はみご」は、そのあたりの言葉にヒントを得て作られた言葉なのではないかと思います。

まことくんまことくん

仲間はずれとか、のけ者のことを言うのか。文字通りの意味だね。

はみごを使った例文

ここでは「はみご」を使った関西弁の例文をいくつかご紹介致します。実際の会話を想定した例文を見ることによって「はみご」という言葉に対する理解がさらに深まることになると思いますので、是非とも参考にして下さい。

例文①

はみごにしたらあかんで。みんなで仲よう、遊ばんと。
(標準語訳:仲間外れにしたらダメだよ。みんなで仲良く、遊ばないと。)

基本的な使用事例。

「はみご」については「仲間はずれ」と同様に「はみごにする」「はみごにされる」という使い方をするのが最も一般的です。

例文②

いっつも、なお君らにはみごにされんねん。
(標準語訳:いつも、なお君たちに仲間はずれにされるんだ。)

受け身の場合の使用事例。

なお、関西ではこういう風に大人などに密告することを「チクる」と言います。

例文③

あいつもどこ行ってもはみごになってまうねんなあ。ちょっと、ずっこいとこあるから疎まれてまうのかもしれん。
(標準語訳:あいつもどこに行っても浮いた感じになってしまうんだよなあ。ちょっと、ずるいところがあるから、疎まれてしまうのかもしれない。)

子供だけでなく大人についても使用します。

大人について使用する場合には、仲間はずれというより、浮いているというような意味合いで使用する傾向が強くなります。

例文④

あいつ最近、めちゃめちゃ調子、乗ってるよなあ。はみったろか
(標準語訳:あいつ最近、すごく調子に乗ってるよね。仲間はずれにしてやろうか。)

「はみる」という動詞の形で使用されているケース。

ちなみに関西では物理的に体や食材の一部などが、収まるべき場所から、はみ出していることも「はみる」と言います。(例;短パンがパンパンでお尻がはみっている)

例文⑤

ママ友の間もはみったり、はみられたり、結構、大変なんよ。
(標準語訳:ママ友の間も仲間はずれにしたり、仲間はずれにされたり、結構、大変なのよ。)

「はみる」は「はみご」から派生した言葉で、まだまだ歴史は浅く、使用層は40代ぐらいまでです。

したがって、小中高生のママさんぐらいは割と普通に使うと思いますが、それ以上の年代の人は意味はわかっても自ら使用することはまず、ありません。

あっこちゃんあっこちゃん

「はみる」なんていう動詞まであるのね。これは聞いたことがなかったわ。

はみごはどこの方言?

はみごは京都・大阪を中心とする近畿地方の方言です。

しかし、近年はテレビなどの影響もあり、中国地方や四国地方、さらには九州地方などでも認知度が8割を超えるような地域が増えています。

ひょっとすると10年後、20年後には「はみご」が関西の共通語のような存在の言葉になっているのかもしれません。

「はみご」については意味が意味だけにガンガン、広まってもらいたいなどとは言いにくいのですが、「仲間はずれ」というのも結構、長い言葉なので代わりに使って頂いてもいいのかなとは思います。

なお、西日本と比べると東日本での「はみご」という言葉の広まりは、それほど勢いがないようです。

この点については「はみご」と同義の俗語として「はぶ(にする)」という言葉が広く根付いていることが影響しているのかもしれません。

まことくんまことくん

「はみご」は西日本ではかなり、認知度の高い言葉なんだね。

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まとめ

  • 「はみご」は仲間はずれ・のけ者・集団などから浮いている人などを意味する言葉である。
  • 「はみご」から派生した「はみる」というような動詞もある。
  • 「はみご」は近畿地方の方言である。しかし、近年、西日本を中心にその勢力範囲を拡大している。

ちなみに「はみご」という言葉について「残酷過ぎる」という意見があるようですが、私の感覚的には「はぶ」の方がよっぽど、残酷な感じがします。なにしろ、語源が「村八分」ですからね。怖いよ(笑)。

ただ、まあ、これについては「慣れ」の問題なのでしょう。

子供の頃から「はみご」という言葉に慣れ親しんできた関西人にとっては、「はみご」という言葉がそれほど、キツイものに感じない。

逆に子供の頃から「はぶ」という言葉に慣れ親しんできた関東の人にとっては、「はぶ」という言葉がそれほど、キツイものに感じない。

単純にそれだけの話だと思います。

もちろん「はみご」と言おうが「はぶ」と言おうが、「仲間はずれ」なんて、やっちゃいけませんよ。言葉に関係なく、やられてる側は間違いなくきついですから。

子供、大人、問わず、正当化される「はみご」なんてないってことを肝に銘じておきましょう。

もちろん、私自身もみなさん以上に肝に銘じておきます。残念ながら、あまり上等な大人ではありませんので(笑)。

以上、今回は「はみご」という言葉の意味等についてお伝え致しました。

あっこちゃんあっこちゃん

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