まいど、コテコテ関西人やっせです。本日は「そうなんはどこの方言なのか」というテーマでお伝えします。
実は先日、埼玉県在住の友人とオンライン飲み会をしている際に私が最近はお酒を飲む量が減ったという話をした際に、その友人が「そうなん」と相槌を打ったんですよね。
で、私が「自分、彼女の影響で関西弁になってしもとるやん」とツッコんだら(彼の新しい彼女が関西人なのです。)、その友人、曰く「いやいや、こっちでも普通に『そうなん』って言うよ」とのこと。
その場では「えっ、そうなん?」と返答しつつも、私としてはどうもスッキリしない。
関東なら『そうなの』だろうと思い込んでいましたので。
そこで今回、あらためて「そうなん」という言葉が関西の方言なのか、それとも友人が言う通り、関東でも普通に使われる言葉なのかということを調べて見ようと考えたわけです。
なるべく具体的な根拠を持って公正にジャッジするつもりですので、興味のある方は是非、最後までご覧になって下さい。
ほな、早速、行かせてもらいまっせ~?
言われてみれば関東でも「そうなん」という言葉を使っている人がいるような気がするなあ。ということは共通語?それとも関西弁?どっちなんだろ。
「そうなん」の意味とは?
まずは、「そうなん」という言葉をご存じない方のためにその意味を軽く説明しておきます。
「そうなん」には大きく次の2つの意味があります。
- そうなの?
相手等が何らかの発言をした際にその真偽を確かめるために「そうなん?」といった感じで軽く疑問を投げかけるのに使用します。
なお、地方あるいは場合によっては「そうなんか?」とか「そうなんけ?」といった感じで疑問文とするための助詞を付け足して使用することもあります。
- そうなんだ
相手等の発言内容に納得した際に、そのことを示す意味で「へー、そうなん」といった感じで使用します。
なお、地方によっては相手から投げかけられた疑問文の内容を肯定する意味でたとえば「実はそうなんよ」といった感じで使用することもあります。
「そうなん」で「そうなの?」とか「そうなんだ」という意味になるんだ。関東の人間としては正直、少々の違和感を感じるわ。やっぱり「そうなん」は関西の方言なんじゃないかしら。
「そうなん」は関西の方言?それとも?
「そうなん」という言葉を使用する地域は次のとおりです。
- 関東地方(埼玉県・群馬県など)
- 中部地方(愛知県・岐阜県など)
- 近畿地方(京都府・大阪府・兵庫県など)
- 中国地方(岡山県・広島県・山口県など)
- 四国地方(香川県・愛媛県・徳島県など)
- 九州地方(福岡県・大分県など)
したがって「そうなん」は上記地方の方言ということになります。
私としては近畿地方以西の方言、すなわち関西弁だと思っていたのですが、関東地方や中部地方でも一部、使われている地域があるということなので関西弁とは言えませんね。
ただし、全国で使用されているわけではありませんので、やはり方言ということにはなります。
それにしても、「そうなん」という言葉がこれほど広い地域で使用されているとは思ってもみませんでした。
いずれにしてもK君、疑ってごめんなさい。私の方が間違っておりましたw
へえ、埼玉や群馬でも使われているんだね。どおりで聞いたことがあるような気がしたはずだ。
「そうなん」を使った例文
ここでは「そうなん」という言葉を使った関西弁の例文をいくつか紹介させて頂きます。
実際の会話を想定した例文に触れることによって「そうなん」という言葉の意味や使い方に関する理解がさらに深まることになると思いますので是非とも参考になさって下さい。
俺、今日、たかしらと飲みに行くことになったから晩御飯いらんわ。
(標準語訳:俺、今日、たかしたちと飲みに行くことになったから、晩御飯いらないわ。)
そうなん?それやったら、もっと、はよ言うてや。ご飯炊いてしもたがな。
(標準語訳:そうなの?それだったら、もっと、はやく言ってよ。ご飯を炊いてしまったじゃないの。)
「そうなん」を「そうなの?」の意味で使っている事例です。
※「はよ」という言葉の意味等の詳細についてはこちらの記事をご確認下さい。
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実は幸子、先月から塾、行ってんねん。自分から行きたいって言い出してな。
(標準語訳:実は幸子、先月から塾に行ってるんだ。自分から行きたいって言い出してね。)
へーそうなん。ちょっと、やる気になったんかな。
(標準語訳:へーそうなんだ。ちょっと、やる気になったのかな。)
「そうなん」を「そうなんだ」の意味で使っている事例です。
A:自分、聞いた?真由美ちゃん、彼氏できたらしいで。
(標準語訳:あなた、聞いた?真由美ちゃん、彼氏できたらしいよ。)
B:ええ!そうなん?相手、誰よ?
(標準語訳:ええ!そうなの?相手は誰なの?)
A:2年の小野君やて。わかるかな。ほら、あのチャリ毛だけ赤く染めてる奴おるやろ。
(標準語訳:2年の小野君だって。わかるかな。ほら、あのもみあげだけを赤く染めている奴がいるでしょ。)
B:そうなんや。あんなん、ええか?趣味悪いなあ。
(標準語訳:そうなんだ。あんなのいいか?趣味が悪いね。)
「そうなの?」と「そうなんだ」の2つの意味の「そうなん」が登場する例文です。
2つめの「そうなん」は関西でよく使わる「そうなんや」にしてみました。
意味的には単に「そうなん」とする場合と変わりありません。
「チャリ毛」という言葉の意味等について関西弁歴半世紀の大阪人がお伝えしています。「チャリ毛」という言葉を用いた関西弁の例文なども紹介していますので興味のある方は是非ともご覧になって下さい。
自分、結婚したんやって?
(標準語訳:あなた、結婚したんだって?)
そうなんよ。やっと結婚できてん。
(標準語訳:そうなんだ。やっと結婚できたの。)
関西では相手からの疑問の内容を肯定する場合に「そうなんよ」と返答することがあります。
この場合の「そうなんよ」については「そうなんやて」などとすることもできますが「そうなん」に置き換えることはできません。
やはり例文を見ると意味や使い方を理解しやすくなるわね。それにしてもチャリ毛だけ赤く染めてる男と付き合うなんて、いくら例文だと言っても趣味が悪すぎる。私なら100%ないわ。
まとめ
- 「そうなん」の意味は
・そうなの?(軽く疑問を投げかける)
・そうなんだ(相手の発言に納得したことを示す)
である。 - 「そうなん」という言葉は近畿地方以西の関西圏だけでなく中部地方や関東地方の一部地域においても使用されている。
ちなみに関西人、特に大阪人は自分が投げかけた「そうなん?」という軽い疑問に対して相手が「そうなんよ」と肯定しているのにもかかわらず、さらに「マジで?」とか「ほんまに?」といった感じで重ねて疑問を投げかけることがよくあります。
大阪人は自分自身がいわゆるホラ吹き(相手を楽しませようと話を盛ってしまう人のこと)であることが多いため、相手に対してもついつい疑り深くなってしまいがちなのです。
たとえばあなたが大阪人と話をしている際に相手からの「そうなん?」という疑問に対して「そうなんですよ」と肯定しているにもかかわらず、その大阪人がしつこく「マジで?」とか「ほんまに?」といった感じで重ねて疑問を投げかけてくることがあるかもしれませんが、それはあくまで癖みたいなものです。
あなたのことを、ことさらに信用していないということではありませんので決して気を悪くしないで下さいね。
以上、今回は「そうなん」という言葉の意味等についてお伝え致しました。
当サイトでは「そうなん」以外にも様々な言葉の意味等についてお伝えしています。手前味噌ながら結構ためになる記事も多いと思いますので興味のある方は是非とも合わせてご覧になって下さい。