先日、息子が高校で体力測定があったらしく、「握力40キロ超えてたわ」と自慢気に言ってました。
しかし、いくら自慢げに言われても自分が高校生だったのなんて、はるか昔の話で、それがすごいのかどうかも、さっぱりピンと来ません。
そこで今どきの高校生の握力の平均が、どの程度のものなのかを調べて見ることにしました。
さらに握力が弱い場合の鍛え方なども紹介していますので、お時間が許せばお付き合い下さい。
高校生の握力の平均はズバリ!
今どきの高校生の握力の平均はズバリ、以下のとおりだそうです。
高校生の握力平均(令和2年度) | 男子 | 女子 |
---|---|---|
高校1年生(16歳) | 39.60キロ | 26.09キロ |
高校2年生(17歳) | 40.74キロ | 26.68キロ |
高校3年生(18歳) | 40.40キロ | 26.00キロ |
って言うか、うちの息子(高校3年生)の握力、めちゃくちゃ平均やんw
なに偉そうに自慢してんねんww
まあ、本人が満足しているようなので、とりあえず、ほっておきましょう。
高校生の握力は上がっている?それとも?
ちなみに各種、政府統計データを確認できるサイト、e-Statで公開されているデータによると平成11年度の体力・運動能力調査における高校生の握力の平均は次のような結果でした。
高校生の握力平均(平成11年度) | 男子 | 女子 |
---|---|---|
高校1年生(16歳) | 41.26キロ | 26.54キロ |
高校2年生(17歳) | 43.25キロ | 27.01キロ |
高校3年生(18歳) | 44.07キロ | 26.90キロ |
令和2年度と平成11年度の統計データを比較すると、目立つのは男子高校生の握力の低下ですね。
概ね、2キロから3キロ程度、握力が弱くなってしまっているようです。
女子の方は、ほぼ横ばいなのに。
では、なぜ、このようなことが起こっているのでしょうか?
これは完全に私の憶測なのですが、電動自転車の高校生への普及と言うのが大きく影響しているのかもしれません。
昔の男子高校生は、坂道を上るのにハンドルを思い切り握りしめて、必死で立ちこぎしてましたもんね。
それが今の高校生は大抵、電動自転車に乗っているものですから、坂道であっても特にハンドルを強く握ることもなくスイスイです。
案外、普通の自転車に乗っている高校生だけを集めて握力を測定したら、平成11年度の平均と変わらない結果が得られるのかもしれません。
運動部とそれ以外での握力の差は?
高校生と言っても一括りにはできません。
当然、運動部に所属して積極的に体を鍛えている人とそうでない人で、握力に差はあるはずでしょう。
ここでは高校生の運動部に所属している人とそれ以外の人の握力の平均の差を紹介しておきます。
男子 | 運動部に所属している | 運動部に所属していない |
---|---|---|
高校1年生(16歳) | 40.97キロ | 36.94キロ |
高校2年生(17歳) | 42.33キロ | 38.88キロ |
高校3年生(18歳) | 41.28キロ | 39.61キロ |
女子 | 運動部に所属している | 運動部に所属していない |
---|---|---|
高校1年生(16歳) | 27.38キロ | 25.07キロ |
高校2年生(17歳) | 28.12キロ | 25.90キロ |
高校3年生(18歳) | 27.48キロ | 25.76キロ |
運動部に所属している人の方が握力の平均が上なのは間違いありませんが、思っていたほど差があるわけではないようです。
まあ、握力が重要になる競技ばかりではありませんからね。
たとえば体操部あたりの所属部員なら、握力の平均もかなり、すごいことになりそうなが気がします。
高校生の握力の最高記録は?
握力の平均について調べているうちに気になってきたのが「高校生の握力の最高記録はどれくらいなのか」ということです。
で、ネット中心に様々な情報を集めてみたのですが、残念ながら見つかったのは自己申告の握力ばかりで、公式の記録みたいなものは発見することができませんでした。
ちなみに私が見つけることができた自己申告情報で最も握力が強い高校生の情報は「100キロまで計測できる握力計で針を振り切ることができる」というものです。
針を振り切ることができるということは、握力が100キロを優に超えるということですから、相当なものです。
ざっくりと言えば普通の高校生の2.5倍程度の握力。
りんごを握りつぶすなんてことぐらいは、楽勝でできそうですよね。
自分は平均からどれくらいの差!?握力計算フォーム
自分の握力が平均より、どれぐらい上なのか、あるいは、下なのかを計算することができる計算フォームを作成してみました。
こんなものなくても電卓を叩けば、すぐに計算できるじゃんという突っ込みはなしでお願いします(笑)。
上のフォームにあなたの握力を入力してEnterキーを押して頂くと下に平均握力との差が表示されるようになっています。
ご自身の握力が平均とどれくらい差があるものなのか、興味がある方は是非、利用してみて下さい。
握力を強くするためにはどうすれば良い?
握力が平均を下回っているあなたもガッカリすることはありません。
握力も他の筋力同様、鍛えれば鍛えた分だけ、確実に強化することができるものですから。
比較的、簡単にできる握力強化法としては以下のようなものがあります。
①グーパー運動
腕を前に真っすぐ突き出した状態でグーとパーを繰り返します。
スピードはゆっくりで構わないのでグーするときに、前腕を意識しながら力強く握りしめます。
本格的に鍛えている人たちは100回を数セット行ったりするようですが、普段、全然、運動していない人がいきなり回数をこなそうとするのはケガのもとです。
最初は20回~30回とかでも十分ですので、自分の筋力にあった回数でスタートするようにしましょう。
たまに公園とかで年配の方が、グーパー運動をやっているのを見かけるけど、あれって握力強化が目的だったんだね。
たしかに握力、弱くなって瓶のふたとか、開けられなくなったりしたら、不便だもんね。
②雑巾絞り
いわゆる雑巾絞りの動作を行うことによって、握力を強化するという方法です。
握力を左右する指および前腕部分の筋力を効果的に伸ばすことができます。
利用するのは雑巾である必要はなく、乾いたタオルを用いて雑巾絞りの動作を行って頂ければ結構です。
ちなみにこの方法はケガなどの原因で握力がほとんどなくなってしまった方がリハビリとして取り入れることもある方法だそうです。
したがって、この方法は握力が極端に弱い人がムリすることなく自分のペースで、握力を強化する方法として最適と言えるかもしれません。
③懸垂
これは説明不要でしょう。
体力測定でもお馴染みの鉄棒にぶら下がって、腕の力で体を上に引き上げる運動ですね。
指、前腕にしっかりと負荷がかかりますので、握力を鍛えるのには、もってこいの運動と言えるでしょう。
筋力があまりない方は最初のうちはムリに懸垂する必要もありません。
一定時間、鉄棒などにぶら下がっているだけでも十分、握力を強化することができますので、まずはご自身にとってムリのない範囲で始められることをおすすめします。
なお、公園の鉄棒で懸垂するのは、ちょっと恥ずかしいという方は懸垂マシンを利用されてもいいかもしれません。
アマゾンでちらっと調べてみたのですが、随分と立派な懸垂マシンが1万円強ぐらいで購入できるようです。
まあ、残念ながら場所は取りますけどね。
④ハンドグリップを使う
握力強化を目的とした運動器具、ハンドグリップ(ハンドグリッパー)を用いるという方法です。
割とメジャーな運動器具なので、見たことがないという方は、あまりいないと思いますが念のため写真で紹介しておきましょう。
こんな感じのやつです。
見たことありますよね。
というか多くの方が一度ぐらいは握ったことがあるんじゃないだろうかと思います。
ハンドグリップは、商品によって握力負荷設定が異なりますので、ご自身の握力に見合ったものを選ぶようにして下さい。
握りしめることができないようなものを購入するとモチベーションが下がってしまう可能性がありますからね。
最近は握力レベルに合わせて負荷設定を調整できるものもあるようですので、継続的に握力を鍛えていくつもりの方は、そういったハンドグリップを利用されることをおすすめします。
筋力の伸長に合わせて買い替えなくていい分、かえって経済的かと思います。
ちなみにハンドグリップはスポーツ用品店などに限らず、ホームセンターさらには100均などでも販売されていることが多いです。
買い物に行ったついでにでも、ちょっと試してみてから、購入の是非を検討されても良いでしょう。
高校生向きのおすすめ握力トレーニング
ここまで比較的、簡単にできる握力強化法をご紹介してきましたが、これらの方法のうち私が高校生におすすめするのは③懸垂と ④ハンドグリップを使う 、の2つの方法ですね。
①②の方法も多くの専門家の方が推奨されている方法ですので、効果があることは間違いないと思いますが、なにしろ、やってみて地味なんですよね。
正直言って、「俺、頑張って鍛えてるぜ!」って気分にならないのです。
ぶっちゃけ、50過ぎのオッサンだって、続ける自信がありません。
その点を踏まえて、オッサン以上にたぶん気分が大事であろう高校生には③懸垂と ④ハンドグリップを使う 、の2つの方法をおすすめします。
まとめ
高校生の握力の平均は男子で40キロ程度、女子で26キロ程度ということが結論になりそうです。
うちの息子は何を勘違いして平均程度の握力を自慢げに披露していたのでしょうか。
ひょっとしてクラスメイトがもやしっ子ばかり?(笑)
時系列で言うとここ20年ほどの間で男子の握力が2~3キロ程度も落ちているという点が気になりますね。
最近の研究によると筋力と知性の間には一定の相関性が認められるらしいですから。
ゴリゴリに鍛える必要なないとしても、ある程度、意識的に運動する機会を作って、それなりの筋力は維持した方がいいんじゃないでしょうか。
しつこいようですが、まずは急いでいない時、電動自転車の電源を切ってみては?(笑)
これを習慣化したら特に握力トレーニングなんてしなくても、自然と握力が強くなるのかも。
ちなみに他の平均についてもあれこれ記事にしていますので、合わせてチェックしてみて下さいね。
⇒色んな平均の記事一覧