こんにちは、コテコテ関西人やっせです。本日は関西弁での「なおす(直す)」という言葉の意味等について紹介致します。

標準語で「なおす」というと主に「修理する」ことを意味しますが、関西弁では、「なおす」という言葉を、ちょっと違った意味で使用します。

そのあたりのことを関西弁歴50年の大阪のおとんが、関西以外の方にもすんなりとご理解頂けるよう、なるべくわかりやすく解説していきますので、興味のある方は是非、最後までお付き合いになって下さい。

そしたら、早速、行きまっせ~!!

まことくんまことくん

標準語と関西弁で「なおす」の意味が違うの!関西弁では、どんな意味で使うんだろうか?

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関西弁「なおす」の意味って?

関西弁での「なおす」は「片づける」もしくは「収納する」ことを意味します。要するに出しっぱなしになっているものを「元あった場所に戻す」ことを「なおす」というわけです。

標準語での意味と全く違うというほどではないかもしれませんが、やはり、多少のズレはありますよね。そのため関東人と関西人の間で「なおす」という言葉をめぐって誤解が生じることがよくあるわけです。

なお関西人は「なおす」という言葉をもっぱら「片づける」という意味だけで使うわけではなく、標準語での意味、すなわち「修理する」という意味でも使います

そのため関西人が「なおす」という言葉を使った際には、文脈や状況から、どちらの意味で使用しているのか判断する必要がありますので、関西人の使う「なおす」=「片づける」だと決めつけないよう注意して下さい。

あっこちゃんあっこちゃん

「なおす」を「修理する」の意味で使うこともあるのね。ややこしい。

関西弁「なおす」を使った例文

それでは、ここで関西弁における「なおす」という言葉の意味への理解をさらに深めて頂くべく、「なおす」という言葉を使った例文をいくつか、ご紹介致します。念のため標準語訳もおつけしておきますので、合わせて参考になさって下さい。

例文①

爪切り、また、出しっぱなしやないの。出したら、なおす
(標準語訳:爪切り、また、出しっぱなしじゃないの。出したら片づける!)

出したら、なおす」は関西ではほぼ標語。多くの関西人にとって、子供の頃、おかんによく言われた小言のベスト3に入るのではないでしょうか。

例文②

こらこら、外に遊びに行くんやったら、先につこうた、おもちゃ、なおさんかい。ほかしてまうで。
(標準語訳:こらこら、外に遊びに行くんだったら、先に使った、おもちゃを片付けなさいよ。捨ててしまうよ。)

「なおさんかい」は「なおす」の後ろに命令・指示の「~せんかい」がついたもの。

関東の人が聞くとかなり、きつめの言葉のように感じるかもしれませんが、語気が強くない限り、そんなに怒っているわけでは、ありませんので、あまり気にされませんように。

語気が強い場合は、当然、かなり怒っています。素早く命令・指示に従いましょう。

※「ほかす」という言葉の詳細については以下の記事をご確認下さい。

例文③

ほな、自分はイスとか机とかなおすのん、手伝ってくれるか。
(標準語訳:そうしたら、あなたはイスとか机とかを片付けるのを手伝ってくれる。)

関東と関西の人で「なおす」をめぐって誤解が生じそうな場面の文例です。

なお、文例中「なおす」のうしろにくっついている「のん」は「~こと」や「~もの」の意味となります。文例中の「なおすのん」であれば「なおすこと」の意味となるわけです。

関西人は「」が大好き。「ねん」だとか「やん」だとか、語尾表現でも多用します。

例文④

皿やらコップやらなおしといて
(標準語訳:皿だとかコップだとかを片づけておいて。)

これも関東と関西の人で誤解が生じそうな場面ですね。ただ、イスだとか机と違って、皿だとかコップの場合、普通の人が修理できるわけがないので、大体、察しはつきそうな気はしますが。

まことくんまことくん

「出したら、なおす」って、たしかに標語っぽくて、いいね。僕も使おうっと。

「なおす」はどこの方言?

「タイトルで関西弁と言い切っておいて、今さらどこの方言もないだろう」と思われるかもしれませんが、「なおす」という言葉を「片づける」という意味で使うのは近畿地方だけではありません。

実は九州の全域でも「なおす」という言葉を「片づける」という意味で使っているんですね。つまり、「片づける」という意味で使う「なおす」は近畿地方および九州地方の方言ということになります。

ちなみに近年では東京においても「なおす」を「修理する」という意味より「片づける」という意味で使う人の方が多いという調査結果もあるんだとか。

もし、この話が本当なのだとしたら、「片づける」という意味での「なおす」という言葉が、標準語化する日がいずれ来るのかもしれませんね。

あっこちゃんあっこちゃん

たしかに私の周りでも「なおす」を「片づける」の意味で使っている人、いるかも。東京は近畿地方との人の行き来が多いから、伝播したのかしら。

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まとめ

  • 関西弁での「なおす」は「片づける」もしくは「収納する」ことを意味する。
  • 「片づける」の意味で使う「なおす」は、もともとは近畿地方や九州地方の方言
  • 近年では東京などにおいても「なおす」という言葉を「片づける」という意味で使う人の方が多くなっているという話もある。

子供の頃のことを思い出すと、お母ちゃんによく「なおしないさいよ。」と言われたものです。

最初はやさしく「なおしなさいよ」で始まる。で、それでは言うことを聞かないものだから、「早く、なおし!」となり、いずれ、怒りが頂点に達し、ついには「はよ、なおさんかい!!」に行きつくわけです。

そう考えて見るとお母ちゃんにめちゃめちゃ「なおす」という言葉を使わせてしもてたなあ。

今、ほぼ毎日のように息子に「なおさんかい!」と言い続けないといけない状態になっているのは、その因果?まあ、うちの息子もいずれは、また、自分の子供に「なおさんかい!」と言い続けなければならない羽目になるんでしょうが。

まさに「なおさんかい!」の順送り(笑)。できれば、もうちょっといいものを順送りしたいものです。

以上、今回は関西弁での「なおす」という言葉の意味等についてお伝えいたしました。

まことくんまことくん

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