まいど、コテコテ関西人やっせです。本日は「こしょばい」という言葉の意味等についてお伝えいたします。

先日、ある飲み会の席で「痛いのとこしょばいのとどっちが苦手か?」という話題になったのですが、東京在住の友人Tさんが「こしょばいって、どういう意味ですか?」と言い出しました。

ええっ、「こしょばい」を知らない?ひょっとして関西弁なの?

そこで今回「こしょばい」という言葉について、あらためて、しっかりと調べた上で紹介してみようと考えたわけです。

「こしょばい」という言葉をはじめて聞いたという方にもスッキリとご理解頂けるよう、丁寧かつ、ユーモアをもって解説していきたいと思いますので興味のある方は是非とも、最後までお付き合い下さい。

ほんなら、早速、行かせてもらいまっせ~!

まことくんまことくん

「こしょばい」って聞いたことないな。どういう意味なんだろう?

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「こしょばい」の意味とは?

「こしょばい」は標準語でいうところの

くすぐったい

ことを意味する言葉です。

たとえば、友達などから、ふざけて、くすぐられたりした場合に「こしょばいって!」などと、身をよじりながら言ったりするわけです。

なお、「こしょばい」は他に「こそばい」という言い方もします。

もともとは大阪では「こしょばい」、京都では「こそばい」などと地域によって言い方が異なったようですが、今、現在は多くの地域で両者が混在して使用されています。

ちなみに語源は「こしょばい」「こそばい」共に「くすぐったい」と同義の標準語「こそばゆい」ですね。

「こそばゆい」の「ゆ」が脱落して「こそばい」となり、そこからさらに「こしょばい」に派生したものと考えられます。

あっこちゃんあっこちゃん

「こそばゆい」ってうちのおばあちゃんが使っていたような気がする。そこから派生した言葉なんだね。

「こしょばい」を使った例文

ここで「こしょばい」を使った関西弁の例文をいくつかご紹介致します。実際の会話を想定した例文に触れることによって「こしょばい」という言葉に対する理解がさらに深まることになると思いますので、是非ともご覧になって下さい。

例文①

もう、こしょばいって!脇腹、ほんまにあかんねん。
(標準語訳:もう、くすぐったいって。脇腹、本当にダメなんだ。)

「こしょばい」の基本的な使い方。

「こしょばいって」はくすぐられたりした際の最もオーソドックスな返し言葉かと思います。

例文②

これ、やられたことある?めっちゃ、こしょばいやろ。
(標準語訳:これ、やられたことある?すごく、くすぐったいでしょ。)

全然。私、昔からこしょばいの割と平気やねん。
(標準語訳:全然、私、昔から、くすぐったいの割と平気なの。)

これも「こしょばい」の基本的な使い方。

子供の頃「こしょばくない」ことが自慢の友達っていませんでした?今から考えればしょうもない自慢ですよねw

例文③

こしょばしたろか。
(標準語訳:くすぐってやろうか。)

「こしょばい」の動詞形「こしょばす」を使った例文。

子供の頃、こういう謎の提案をしてくる友達っていましたよね。こしょばされる方に何の得があんねんw

例文④

お前も、めちゃめちゃ、こしょばがりやなあ。
(標準語訳:お前もすごく、くすぐられるのが苦手なんだね。)

くすぐられることが苦手な人を表す名詞「こしょばがり」を使った例文。

ちなみに私もめちゃめちゃな「こしょばがり」で、お医者さんに聴診器をあてられるのさえ、必死に我慢しなければなりません。

まことくんまことくん

僕の周りにも「くすぐってやろうか?」とか「くすぐってもいい?」とかいう訳のわからない提案をしてくるヤツいたなあ。ちょっと、懐かしい。もう随分、長い間、誰からもくすぐられていないかも。

「こしょばい」はどこの方言?

「こしょばい」もしくは「こそばい」は以下のような地方で使用が確認されています。

  • 中部地方西部(愛知県・福井県など)
  • 近畿地方(京都府・大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県・三重県)
  • 中国地方(岡山県・広島県・鳥取県)
  • 四国地方(徳島県・愛媛県)
  • 九州地方(福岡県・長崎県・熊本県)

したがって、「こしょばい」もしくは「こそばい」は西日本ほぼ全域の方言ということになりそうです。

標準語ではないものの、やはり、非常に広い地域で使用されている言葉なんですね。

ちなみに西日本では「こしょばい」や「こそばい」のほかに、その派生元である「こそばゆい」や、同じく「こそばゆい」から派生した「こそばいい」「こちょばい」などといった言葉も、よく使用されているようです。

要するに、こそばゆい系統の言葉が幅を利かせているということですね。

あっこちゃんあっこちゃん

「こそばゆい」って、随分、色んな言葉へと派生しているのね。面白い。

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まとめ

  • 「こしょばい」は標準語でいうところの「くすぐったい」ことを意味する言葉である。他に「こそばい」という言い方もする。
  • 「こしょばい」「こそばい」共に「こそばゆい」から派生した言葉である。
  • 「こしょばい」もしくは「こそばい」は西日本ほぼ全域の方言である。
  • 西日本では、そのほかに派生元である「こそばゆい」や、同じく「こそばゆい」から派生した「こそばいい」「こちょばい」などといった言葉も、よく使用されている。

今回、あらためて考えて見ると「こしょばい」って言葉をもう随分、長い間、使っていなかったような気がします。

大人になると、友達からこしょばされることもないので「こしょばい」思いをすることもありませんからね。

私の場合、「こしょばがり」なので、先にも触れたとおり、お医者さんから聴診器を当てられるだけでも「こしょばい」と感じてしまいますが、まさか、お医者さん相手に「こしょばいって」と言うわけにもいきませんしw

「意味はよくわかるし、子供の頃はよく使っていたから、それなりに親しみもある。でも、大人になった今となってはまず、使うことがない。」

私にとって「こしょばい」はそんな、ちょっとノスタルジックな印象のある言葉ですかね。

以上、今回は「こしょばい」という言葉の意味等についてお伝えいたしました。

まことくんまことくん

当サイトでは「こしょばい」以外にも様々な言葉の意味等についてご紹介しています。興味のある方は是非ともご覧になって下さい。手前味噌ながら、結構、面白い記事も多いと思いますので。

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