まいど、コテコテ関西人やっせです。本日は関西人がよく使う「うち」という言葉の意味等についてご紹介致します。
「うち」というと全国的には「場所や一定の空間の中」や「我が家や自分が所属している会社等の団体のこと」などの意味で使用される言葉ですが、関西ではそれらの意味とは別の意味でも頻繁に使用されています。
どのような意味で使用されているのか、大いに気になるところですよね。
そこで今回、当サイトでも関西人がよく使う意味での「うち」という言葉を紹介してみようと考えたわけです。
関西以外にお住いの方にもスッキリとご理解頂けるよう、丁寧になおかつユーモアを持って紹介させて頂くつもりですので興味のある方は是非とも最後までお付き合い下さい。
ほな、早速、行かせてもらいまっせ~!
「うち」という言葉の意味、もちろん、私も知ってるわ。関西弁の中でも特にかわいらしい印象のある言葉の一つだよね。
「うち」の意味とは?
関西人がよく使う「うち」とは
私
のことを意味する言葉です。
ただし、使用するのはもっぱら女性で男性は使用しません。
つまり「うち」は女性が使用する一人称「私」を意味する言葉であるということです。
「うち」は漢字では「内」と書きます。
また、「うち」の関西弁の同義語としては「わて」などがあります。
なお、「うち」の複数形として「うちら」という言葉がありますが、この「うちら」については男性も使用することがあります。
「うち」は女性しか使わないけれど「うちら」は男性も使うと覚えておいて下さい。
ちなみに「うち」という言葉について若い女性が使う言葉で年配の女性は使わないという意味のことをおっしゃっている方がいるようですが、少なくとも京都・大阪においてはそんなことはありません。
標準語化が進む現代においては「うち」という言葉も廃れつつあり、京都・大阪においても若い女性は段々に使わなくなってきていますので、むしろ年配の女性の方がよく使用されているぐらいです。
「うち」連発女にご注意を!
「うち」という言葉が全国的に「かわいい」という評価を受けているようですが、いくら関西出身の女性と言えども、いまどき「うち」を連発するような人はまずいません。
なにかの拍子に「うちは遠慮しとくわ」みたいな感じでポロっと「うち」という言葉が出てしまう程度の話です。
ことさらに「うち」を連発するような女性は、いわゆる「あざとい」女性と見て、まず、間違いありませんので男性諸氏は引っ掛からないよう注意しましょう。
もちろん、かわいけりゃ、あざとかろうが、なんだろうが構わないという男性は好きにして頂いて結構ですがw
うん、言われてみればたしかに「うち」を連発するような女性は少し、胡散臭いかも。鼻の下を伸ばしている場合じゃないなあ。今後は気を付けようっと。
「うち」を使った例文
ここでは「うち」という言葉を使った関西弁の例文をいくつか紹介させて頂きます。
「うち」という言葉は意味的にも用法的にも難しいものではないので例文までは不要かもしれませんが関西弁に慣れ親しむという意味合い込みでご参照頂ければと思います。
まだ、しんどいのん?もし、あれやったら、今日のシフトうちが代わろか?
(標準語訳:まだ、体調が悪いの?もし、あれだったら、今日のシフト私が代わろうか?)
ええのん?そない、してもらえると助かるわ。
(標準語訳:いいの?そうしてもらえると助かるわ。)
シフト交代に関する会話。
ちなみに「うち」は大阪の中では北大阪より南大阪の方でよく使われています。
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うちは遠慮しとくわ。あの子らと飲みに行ってもおもんないもん。
(標準語訳:私は遠慮しとくわ。あの子たちと飲みに行っても楽しくないもん。)
わかった。ほな、うちがあんじょう言うとくわ。
(標準語訳:わかった。そしたら、私がうまく言っとくわ。)
飲み会の出席の是非に関する会話。
若い女性が双方ともに「うち」という言葉を使っているというのは、今となってはかなりのレアケースかもしれません。
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うちらは一応、南海の難波の改札出たとこで6時半に集合しようかて言うてんねん。なおちゃんは、どないする?
(標準語訳:私たちは一応、南海の難波の改札を出たところで6時半に集合しようかって言ってるんだ。なおちゃんはどうする?)
ほな、うちもそないするわ。
(標準語訳:そしたら私もそうするわ。)
待ち合わせに関する会話。
「うちら」は既に紹介したとおり「うち」の複数形ですので、標準語訳としては「私たち」となります。
「うち」と言えば思い出すのはアニメ「じゃりン子チエ」だよね。チエちゃんとヒラメちゃんの会話は「うち」の応酬だったなあ。
ちょっと古すぎるんじゃない?私は断然「かしまし娘」。「うちら陽気なかしまし娘~♪」
いや、あっこちゃんの方がさらに古いんだけど。あっこちゃんって本当はいくつなの?
「うち」はどこの方言?
「私」という意味で「うち」という言葉を使っている地域は以下のとおりです。
- 北陸地方(石川県・福井県など)
- 近畿地方(京都府・大阪府・兵庫県など)
- 中国地方(岡山県・広島県など)
- 四国地方(香川県・愛媛県など)
- 九州地方(福岡県・大分県・長崎県・熊本県など)
以上のような状況を踏まえると「うち」は西日本のほぼ全域の方言ということになりそうです。
なお、「うち」という言葉については西日本以外、たとえば千葉県の東部、銚子市や旭市あたりでも使用されるなど全国で飛び石的に使用されている地域があるようです。
ひょっとすると大昔には「私」という意味で「うち」という言葉が全国的に使用されていたのかもしれません。
近畿地方の方言のような気がしてたけど、実際には西日本のほぼ全域で使用されているんだね。それにしても千葉県の銚子市あたりでも使用されているというのは驚いたわ。銚子市出身の友達がいるにはいるけど「うち」なんて言葉、使ってたかしら?
まとめ
- 関西人がよく使う「うち」とは一人称「私」のことを意味する言葉である。ただし、使用するのはもっぱら女性で男性は使用しない。
- 「うち」は漢字では「内」と書く。また、関西弁の同義語としては「わて」などがある。
- 「うち」の複数形として「うちら」という言葉がある。この「うちら」については男性も使用することがある。
- 「うち」は西日本のほぼ全域の方言である。また、西日本以外の一部地域でも飛び石的に使用されていることがある。
ちなみに私が「うち」と聞いて最初にイメージするのはチエちゃんでもなく、かしまし娘でもなく、「うる星やつら」のラムちゃんです。
「うちのダーリンだっちゃ」みたいな感じで「うち」という言葉を使っていましたよね。
えっ?「うる星やつら」を知らないですって。
まあ、そういう人も当然、いますよね。なにしろ40年も前のアニメですから。
見たことないって方は騙されたと思って是非、一度、見てみて下さい。
なにしろ、めちゃめちゃ面白いので。
きっと、あなたもはまって「うち」と言えば「ラムちゃん」のことを最初に思い出すことになるはずです。
知らんけどねw
以上、今回は関西人がよく使う「うち」という言葉の意味等についてお伝え致しました。
当サイトでは「うち」という言葉以外にも様々な言葉の意味等を紹介しています。手前味噌ながら結構ためになる記事も多いと思いますので興味のある方は是非とも合わせてチェックしてみて下さい。