まいど、コテコテ関西人やっせです。本日は「しよる」という言葉について紹介致します。
関西圏では多くの人が使用し、認知度の高い「しよる」という言葉ですが、関東圏では、意味が通じず、相手を戸惑わせてしまうことも多いんだとか。
そこで今回、当サイトでも「しよる」という言葉の認知度を高めるべく、あらためて紹介してみようと考えたわけです。
「しよる」という言葉の意味やどこの方言であるかなどについて、なるべくわかりやすく解説していくつもりですので興味のある方は是非とも最後までご覧になって下さい。
ほな、早速、行かせてもらいまっせ~!
「しよる」はわかるよ。九州出身の友達がよく使っているからね。
「しよる」の意味は?
「しよる」の意味はズバリ
している
ですね。
たとえば、こんな感じで使います。
「お母さん、今、何しよるん?(標準語訳:お母さん、今、何をしているの?)」
なお、「しよる」の関西弁の同義語に「しとる」という言葉があります。
近畿地方での使用割合はざっくり、「しよる」1「しとる」9といった感じでしょうか。
※「しとる」という言葉の意味等の詳細についてはこちらの記事をご確認下さい。
「しとる」という言葉の意味やどこの方言であるかということについて関西弁歴半世紀の大阪人が解説しています。「しとる」という言葉を使った関西弁の例文も紹介していますので興味のある方は是非ともご覧になって下さい。
近畿地方では「しとる」の方がよく使われているんだね。
「しよる」はどこの方言?
「しよる」という言葉は以下のような地域で使われています。
- 近畿地方(京都府・大阪府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県など)
- 中国地方(岡山県・広島県・山口県・鳥取県・島根県)
- 四国地方(香川県・愛媛県・徳島県・高知県)
- 九州地方(福岡県・大分県・宮崎県・長崎県・熊本県・鹿児島県など)
したがって「しよる」は近畿地方から九州地方にかけての関西圏ほぼ全域で使用されている方言ということになります。
なお、中国地方から西では近畿地方とは逆に「しよる」という言葉の使用割合の方が高くなります。
「しよる」というと九州地方のイメージが強かったけど実際には関西圏のほぼ全域で使用されているんだね。
「しよる」を使った例文
ここでは「しよる」という言葉を使った関西弁の例文をいくつか紹介させて頂きます。
実際の会話を想定した例文に触れることによって「しよる」という言葉の意味や使い方に対する理解をさらに深めることができるはずですので、是非とも参考になさって下さい。
自分はこのさぶいのに裸みたいな格好で何をしよるん?
(標準語訳:あなたはこの寒いのに裸みたいない格好で何をしているの?)
いや、お風呂、入ろかと思たら、電話がかかってきたんよ。
(標準語訳:いや、お風呂に入ろうかと思ったら、電話がかかってきたのよ。)
「しよる」のオーソドックスな使い方。
ちなみにお風呂やトイレに入っているような時に限って大事な電話がかかってきたりしません?
気のせいでしょうかw
※「さぶい」という言葉の意味等の詳細についてはこちらの記事をご確認下さい。
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ほんで自分は会社やめてどないしよるんよ。
(標準語訳:それで自分は会社をやめて、どう、しているの?)
今はなあ、週2ぐらいでバイトしよるだけやねん。実はうち、おかんが体の具合、悪なってしもててな。その介護をしよるんよ。
(標準語訳:今はね、週2ぐらいでバイトをしているだけなんだ。実はうち母が体の具合を悪くしてしまっててね。その介護をしているんだよ。)
「しよる」が連続で登場する例文を作ってみました。
いずれの「しよる」も「しとる」に置き換えられる点に注目して下さい。
あの人、ああ見えても昔は高校の先生、しよったんよ。だから年金なんかも、ようけ、もうてはるはずよ。
(標準語訳:あの人、ああ見えても昔は高校の先生をしていたんだよ。だから年金なんかもたくさん、もらっているはずだよ。)
「しよった」は「しよる」の過去形です。
ちなみに学校の先生は共済年金であるため、普通のサラリーマンより年金多めです。
※「ようけ」という言葉の意味等の詳細についてはこちらの記事をご確認下さい。
「ようけ」という言葉の意味や、どこの方言であるか、などについて関西弁歴半世紀の大阪人が解説しています。意味の理解が深まるよう、「ようけ」という言葉を用いた関西弁の例文なども紹介していますので、興味のある方は是非ともご覧になって下さい。
何回、電話してもでーへんから、心配したわ。
(標準語訳:何回、電話しても出ないから心配したよ。)
ごめん、ごめん、ちょっと髪、染めよったんよ。
(標準語訳:ごめん、ごめん、ちょっと、髪を染めていたんだよ。)
「しよる」は「しとる」と同様、「~する」という形をとる動詞の現在進行形を作る際に使用される言葉です。
それ以外の動詞、たとえば「食べる」などについては「よる」あるいは「とる」を使用して現在進行形にすることになります。
例;「食べよる」「食べとる」
なるほど、やはり例文を見ると使い方をスッキリと理解できるわ。
まとめ
- 「しよる」の意味は「している」である。
- 「しよる」の関西弁の同義語に「しとる」がある。
- 「しよる」は近畿地方から九州地方にかけての関西圏ほぼ全域で使用されている方言である。
- 「しよる」は「しとる」と同様、「~する」という形をとる動詞の現在進行形を作る際に使用される言葉である。
私にとって「しよる」は九州の大分に住む母方の叔母を想起させる言葉ですね。
電話口で「元気にしよるん?」みたいな感じで話すのですが、その柔らかい口調が何とも耳障りがいいのです。
そう言えば、ここのところ、バタバタしていてちょっと電話してないなあ。元気にしてるんやろか。
ちょうど、お盆でもありますし、今晩あたり久々に電話を入れてみたいと思います。
以上、今回は「しよる」という言葉の意味等について紹介致しました。
当サイトでは「しよる」以外にも様々な言葉の意味等について紹介しています。結構ためになる記事も多いと思いますので興味のある方は是非とも合わせてご覧になって下さい。