こんにちは、コテコテ関西人やっせです。本日は関西弁はずるいと言われる理由について考えてみたいと思います。

ネットの世界なんかでは、女性が使うとあざと、かわいいとかいった理由で「関西弁はずるい」なんて言われているみたいですが、実は私もコンサルの最中にクライアントから「関西弁いいなあ、ずるいですよ。」みたいなことを何度か言われたことがあるんですよね。

もちろん初老のおっさんが話す関西弁がかわいいという理由で「ずるい」などと言われるはずもなく、何か他の理由があるはずです。

そのあたりのことを関西弁歴半世紀超の経験を活かしつつ、私なりに考察していきたいと思いますので興味のある方は是非とも最後までお付き合い下さい。

ほな、早速、行きまっせ~!

あっこちゃんあっこちゃん

たしかに、ここぞとばかりに関西弁を使って男性の気をひこうとする、関西出身の女の子っているよね。正直、ずるいって思うこともある。

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関西弁はずるいという声をご紹介!

まずは、twitterから関西弁はずるいという声をいくつかご紹介したいと思います。

twitterで見る限り、関西弁がずるいといわれるのは、どうやら男性も女性も関西弁を使うだけで恋愛的な魅力度がアップすると感じられるからみたいです。

普段から関西弁に接している私としては正直「ほんまかいな?」とちょっと思ってしまいます。まあ、少なくとも上記のような声の主が、そう感じているということは紛れもない事実なのでしょうが。

関西弁がずるいと言われる3つの理由

関西弁がずるいと言われる理由は大体、次の3つに集約されるものと考えます。

①言い方次第でかわいく(あるいは、かっこよく)聞こえる

これは先のtwitterからの引用からもおわかり頂けるとおり、ネット上なんかで関西弁がずるいと言われる最もポピュラーな理由ですね。

しかし、これについては関西弁自体がかわいいというより、言い方の問題だと思うんです。

よく「女性に関西弁で『~したら、あかん』とか言われるとキュンと来る」とか言ってる男性がいますけど、それはあくまで女性の方が甘えた感じで、かわいく言おうと意識して言ってるから、キュンと来るだけの話ですからね。

私なんかは「~したら、あかん」などというと「肘ついてご飯食べたら、あかん!」とか「はよ、寝なあかん!」とか母親にきつく注意される時の定型句というような印象しかありませんので、全くキュンと来たりしません。

ただまあ、言い方次第では、キュンとさせやすいということなのであれば、その範囲ではやはり、ずるいということになるかのもしれませんが。

②最初から、なあなあでしゃべれる。

これについては誰もが納得されることと思います。関西弁と言うのはなにしろ、ざっくばらんというか距離感を感じさせない言葉なので、初対面から結構、なあなあな感じで話せてしまうんですよね。

このことのずるさというか、有利さは営業の場面なんかを考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

標準語の場合、仕事の場面では、最初、どうしても畏まった言葉遣いをしますでしょ。すると、その後、急に普通に話すわけにもいかないので、結果的に距離を詰めるのに時間がかかってしまうわけです。

それに対して関西弁の場合、たとえ最初、丁寧語を使ったとしても、せいぜい文末を「~しはる」とする程度の話で、全体的な言葉遣いの雰囲気なんかは友達と話す場合と大して変わりません。そのため、仕事の相手であっても、初対面から、ほとんど距離感なく話すことができるわけです。

ちなみに私がクライアントから「関西弁はずるいですよね」と言われる、主な理由はこの点に関してのことだと思います。たしかに私は関西弁を話すおかげでクライアントとも、友達と話すのと、ほとんどかわらない感じで話せていますからね。

この点に関しては「関西弁はずるい」と言われても仕方がないくらい、ほんと有利な言葉だと思います。

③言いにくいこともスルっと言える。

上でも触れた通り、関西弁というのは誰に対してでも距離感を感じさせることなく話せる言葉なので、普通に考えればかなり気をつかわなければならないような相手に対してでも言いにくいことを割とスルッと言えてしまうところがあります。

たとえば、こんな感じで。

クレーマーから無理な要求をされたとき
「いやいや、そないな無茶を言われてもどうにもできまへんわあ堪忍して下さいよ。」

お客さんのミスを指摘する時
ちゃいますちゃいます。そら、そんなことしとったら、あきまへんわ。」

友達から何度もお金を借りるとき
「ごめん、毎度、毎度、悪いなあ。ほんま1万円でええねん。頼むわ、貸したってえなあ。」

家の前で大騒ぎしている中学生に注意をするとき
こらこら、自分ら人の家の前で何を騒いでんねんな。近所迷惑やないの。」

これらの内容を標準語で伝えるとなると、かなり言いにくいことになるんじゃないでしょうか。でも関西弁ではあまり抵抗感なく、こういうことが言えてしまいます。

関西弁が、そもそも、あまり畏まらず距離感を感じさせない言葉である上に、ふわっとした微妙な物言いがしやすい言葉であるため、言いにくいことも割とスルっと言えてしまうのです。

もちろん声のトーンなどをうまく調整する必要はありますが、それが非常にしやすいのが、関西弁の特徴でもありますしね。

まことくんまことくん

なるほどねえ。理由を知ると、関西弁がずるいと言われることに納得がいくような気がする。たしかに関西人って最初から友達みたいに話すし、僕たちが言おうか言うまいか、躊躇するようなことでもサクッと言っちゃうもんなあ。

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関西弁以前に関西人がずるい?

上に掲げた関西弁がずるいと言われる理由には一つの共通点があります。なんだか、おわかりになりますか?

はい、それは、いずれの理由についても関西弁を使う者が、ずるく使おうという意図をもって使用することによって、はじめて、そのずるさが十分に発揮されるということです。

別の言い方をしますと、関西弁を使う関西人自身がずるいというか、したたかであるからこそ、その関西弁がずるいもの足りえるということですね。

関西というのは、子供の頃から面白いことを含めてコミュニケーション能力の高さみたいなものが非常に重視する社会なんですね。たぶん、他の地方と比べて、ややこしいことを言う人も多く、そういう人にも対処できるコミュニケーション能力がないと生きていけないという側面があるのかもしれません。

だから、そもそも関西人自体がコミュニケーションに関してずるいというか、したたかな部分があって、その関西人がずるい使い方がしやすい関西弁を使うからこそ、余計に関西弁がそのずるさを発揮するということなのです。

関西人のコミュニケーションにおける、ずるさというのは、きっと、あなたも少なからず感じたことがあるはずです。

なにしろ関西人というのは、散々、何かについて、さも詳しく知っているかのように話しておいて、最後の最後で「知らんけど」と締めくくり、これまで話したことの真偽についての責任を平気で回避するような人たちですからね。

結論、関西弁はずるいけど、それを使う関西人はもっとずるい

これこそが関西弁はずるいと言われる最大の理由であると考えます。知らんけど(笑)。

あっこちゃんあっこちゃん

たしかに関西人ってコミュニケーションについて、ずるいというか、したたかなところがあるよね。角が立たないように配慮しつつも、言うべきことはしっかり言うといった感じの人が多いもんね。だから余計に関西弁はずるいと感じてしまうわけか。

※おまけ
ちなみに当サイトでは以前に関西弁で「ずるい」ことを意味する「ずっこい」という言葉について紹介しています。手前味噌ながら、なかなか面白い記事になっていると思いますので興味のある方は是非とも合わせてチェックしてみて下さい。

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まとめ

  • 関西弁がずるいと言われる主な理由は次の3つ。
    ・言い方次第でかわいく聞こえる
    ・最初から、なあなあでしゃべれる。
    言いにくいこともスルっと言える。
  • 関西弁がずるいということ以前に、それを使う関西人自身がコミュニケーションという点において、ずるいというか、したたか。そのしたたかさこそが、関西弁はずるいと言われる最大の理由である。

今回は関西弁はずるいと言われる理由について考察しましたが、当然、関西弁もずるい、もしくは有利な点ばかりでなく、不利な点もあります。たとえば、怖いとか品に欠けるとか言われがちな点ですね。

関西弁のことをより深く理解して頂くためには、有利な点だけでなく、不利な点についても合わせて知って頂く必要があると思いますので、いずれ機会を見て、このサイト内でお話させて頂きますね。

以上、今回は関西弁はずるいと言われる理由について考察してみました。最後までお付き合い頂き、誠にありがとうございます。

まことくんまことくん

当サイトでは関西弁を中心に様々な言葉の意味等について紹介しています。興味のある方は合わせてご覧になって下さいね。

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