まいど、コテコテ関西人やっせです。本日は「はよ」という言葉の意味等についてお伝え致します。
関西では昔から割とよく使う「はよ」という言葉ですが、近年、ネット上で若者言葉として認知度が高まっているとか。どんな理由にしろ、関西弁が注目を浴びることになるのは、関西人としてはうれしい限りです。
そこで今回「はよ」という言葉の認知度をさらに高めるべく、その意味等について、詳しく、紹介してみようと思った次第です。
「はよ」という言葉をはじめて聞くという方にも、スッキリとご理解頂けるよう、丁寧に、なおかつ、ユーモアをもって解説していくつもりですので、興味のある方は是非、最後までご覧になって下さい。
ほんなら早速、行かせてもらいまっせ~!
「はよ」って最近よく見かけるけど、もともとは関西弁だったのね。言われてみれば、いかにもそれっぽいけど。
「はよ」ってどういう意味なの?
関西弁「はよ」とは標準語でいうところの
早く
を意味する言葉です。
たとえば、標準語でも相手にすぐに何かしてもらいたい場合に「早く!」と言って急かしたりしますよね。それと同じように関西弁では「はよ!」と言うことによって相手の行動を急かしたりするわけです。
使用方法については単に「はよ!」と使用するほか、たとえば「はよ、食べて」などと、急かしたい行動を具体的に示して使用する場合もあります。この点については標準語の「早く」と全く同じことですね。
若者言葉は使用方法が特殊
若者言葉としての「はよ」も意味としては関西弁の「はよ」と同じですが、使い方が少し特殊です。
関西弁の「はよ」の場合、上の例のように急かしたい行動を示して使いますが、若者言葉としての「はよ」の場合、急かしたい行動ではなく、早く見たり、知ったりしたい目的の方を示して使います。
たとえば、こんな感じです。
つづき、はよ。(標準語訳:つづきを早く書いて。)
画像、はよ。(標準語訳:画像を早くアップして。)
まあ、意味自体は変わらないので、混乱したりすることはないと思いますが、一応、そういった違いがあるということは知っておいて下さい。
なるほど、関西弁と若者言葉では少し使い方が違うのか。
「はよ」を使った例文を見て見よう。
ここでは「はよ」という言葉を使った関西弁の例文をいくつか紹介致します。実際の会話を想定した例文を見ることによって「はよ」という言葉に対する理解がさらに深まることになると思いますので是非ともご参照下さい。
はよ!
(標準語訳:早く!)
ちょっと、待ってえなあ。やることもやらんで出られへんやろ。
(標準語訳:ちょっと、待ってよ。やることもやらないで出られないでしょ。)
「はよ!」と単独使用している事例。
私の父は結構な「いらち(せっかちな人のこと)」でしたが、休みの日などは、一日中、「はよ」と母を急かしていたような気がします。もっとも母も肝が据わった人で、どれほど急かされてもマイペースを一切、崩しませんでしたがw
はよ、はよ。もうバス来とるで。
(標準語訳:早く、早く。もうバス来てるよ。)
「はよ」を重ねて使っている事例。
重ね使いは、すぐさま、行動を起こさないといけないような場面で利用されることが多いです。
はよ、せんかいな。学校遅れるで。
(標準語訳:早くしないさいよ。学校に遅れるよ。)
急かしたい行動を具体的に示して使用する事例。
なお「はよ、せんかいな。」は「はよ、せい(早くしろ)」もしくは「はよ、せいや(早くしろよ)」の柔らかい言い方です。
なんやねん。言いたいことあるんやったら、はよ、言えや。
(標準語訳:なんだよ。言いたいことがあるのなら、早く言えよ。)
これも急かしたい行動を具体的に示して使用する事例。
なお「はよ、言えや」は「はよ、せいや」などと並ぶ、かなり定番的な言い方です。
今日、電車の中で天井に頭がくっつきそうなくらいデカいばあさんに遭遇した。
証拠画像はよ!
(標準語訳:証拠画像を早くアップしろ!)
若者言葉としての「はよ」の使用事例。
主に2チャンネルなどの掲示板で使用されています。
使い方としては標準語の「早く」と全く一緒なんだね。これは、わかりやすい。
「はよ」はどこの方言?
「はよ」という言葉は以下のような地方で使用が確認されています。(確認がとれた範囲で記載しています。他の県でも使用されている可能性はあります。)
- 中部地方西部(愛知県・福井県など)
- 近畿地方(大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県など)
- 中国地方(岡山県・広島県・山口県・島根県など)
- 四国地方(愛媛県・香川県・徳島県など)
- 九州地方(福岡県・大分県・鹿児島県・熊本県など)
つまり、西日本のほぼ全域で使用されているということです。
したがって、どこの方言かと言えば、西日本のほぼ全域の方言ということになります。
なお、「はよ」という言葉自体は西日本のほぼ全域で共通でも、それに継いで使う言葉は各地域で異なっています。
たとえば「早くしろ」は上記の例文でも示したとおり、大阪では「はよ、せいや」などと言いますが、広島では「はよ、しんさい」などと言うそうです。さらに福岡では「はよ、しんしゃい」などと言うんだとか。
全然、違いますよね。
このことを踏まえると「はよ」という言葉が西日本のほぼ全域で共通して使用されているという事実が、奇跡のようなことに思えてきてしまいます。
今さらながら「はよ」ってすごい言葉なのかもしれません。
本当に西日本のほぼ全域で使用されている感じだね。
まとめ
- 関西弁「はよ」とは標準語でいうところの「早く」を意味する言葉である。
- 関西弁の「はよ」は急かしたい行動を示して使用することが多い。これに対して若者言葉の「はよ」は早く見たり、知ったりしたい目的の方を示して使うことが多い。
- 「はよ」は西日本のほぼ全域の方言である。
今回「はよ」という言葉について、あらためて調べてみて驚いたのは、その使用地域の広さですね。
近畿地方やその周辺ぐらいまででは、使用されているだろうと思っていましたが、まさか九州地方の鹿児島や熊本あたりでも普通に使用されているとは思いもしませんでした。
でも、考えてみれば大分のおばが「はよ、しんさい」みたいな言葉を使っていたような気も・・・。今度、ご機嫌うかがいに電話する時にでも、軽く確認してみようと思います。
以上、今回は「はよ」という言葉の意味等についてお伝え致しました。
当サイトでは「はよ」以外にも様々な言葉の意味等について、お伝えしています。結構、面白い記事も多いと思いますので、興味のある方は合わせて、ご覧になって下さいね。