今回はシャトルランの平均回数についての調査の総まとめを行いたいと思います。

これまで小学生、中学生、高校生について個別にシャトルランの平均回数の調査を行ってきたわけですが、これらにさらに大人のシャトルランの平均回数のデータを加え、年齢の変化にともなう平均回数の増減を時系列で確認していくことに致します。

年代ごとに個別に調査をしていた際には得られなかった新たな発見が、きっと、いくつもあることと思いますので興味のある方は是非、最後までお付き合い下さい。

それでは早速、行ってみましょう。

まことくんまことくん

なるほど、時系列で平均回数の増減を見ていけば新しい発見がありそうだね。

スポンサーリンク

小学生のシャトルラン平均回数は?

令和2年に実施された体力運動能力調査での小学生のシャトルランの平均回数は以下の表のとおりです。

※()内の数字は1歳前の年齢と比較した際の平均回数の増減比です。
(以下、全ての表において同じ。)
平均回数の推移を把握しやすくするために計算してみました。

学年男子女子
小学1年生(7歳)29.91回(1.54倍)22.91回(1.34倍)
小学2年生(8歳)37.03回(1.24倍)31.02回(1.35倍)
小学3年生(9歳)45.42回(1.23倍)36.64回(1.18倍)
小学4年生(10歳)53.60回(1.18倍)41.89回(1.14倍)
小学5年生(11歳)56.54回(1.05倍)46.49回(1.11倍)
小学6年生(12歳)69.90回(1.24倍)51.78回(1.11倍)
シャトルラン小学生の平均 
引用元:令和2年度体力運動能力調査結果(速報)

男子については小学1年生、2年生、3年生と6年生時において特に平均回数の伸びが大きくなっています。
女子については小学1年生、2年生時において特に平均回数の伸びが大きくなっています。

つまり、この時期において体力、とりわけ持久力面における成長が著しいものと推測されます。

なお、小学生のシャトルラン平均回数の詳細な考察については以下の記事をご確認下さい。

シャトルラン、小学生の平均回数は?超簡単回数アップ法もご紹介!

あっこちゃんあっこちゃん

上の記事で紹介しているシャトルランの平均回数を簡単に伸ばすためのコツがわかる動画は本当におすすめ。
是非、見てね!

中学生のシャトルラン平均回数は?

令和2年に実施された体力運動能力調査での中学生のシャトルランの平均回数は以下の表のとおりです。

学年男子女子
中学1年生(13歳)81.40回(1.16倍)58.67回(1.13倍)
中学2年生(14歳)91.82回(1.13倍)55.60回(0.95倍)
中学3年生(15歳)78.21回(0.85倍)48.67回(0.88倍)
シャトルラン中学生の平均 
引用元:令和2年度体力運動能力調査結果(速報)

男子については中学1年生、2年生と順調に平均回数が伸び続け、中学2年生時に平均回数のピークを迎えますが中学3年生時には大幅に低下することになります。
この大幅な低下については受験勉強による運動不足の影響と推測されます。

女子については中学1年生時に平均回数のピークを迎えますが、中学2年生、3年生時には平均回数が低下。
特に中学3年生時については受験勉強による運動不足の影響もあって、低下幅は大きなものとなります。

シャトルランは20メートルごとにターンすることになるため、体重が重いと足への負担がどうしても大きくなります。
そのため、持久力もあって、かつ、まだ、体重も比較的、軽い中学生の時期に男子女子ともに平均回数のピークが来るものと推測されます。

なお、中学生のシャトルラン平均回数の詳細な考察については以下の記事をご確認下さい。

シャトルランの平均回数【中学生編】平成VS令和、都会VS田舎の比較も

まことくんまことくん

シャトルランの場合、持久力があるということ以外に身軽であるということも回数を伸ばすための重要な要因になってくるわけか。たしかに中学校や高校での体力測定のことを思い出すと、どちらかと言うと小柄なヤツがシャトルランでは好成績を残していたような気がするな。

高校生のシャトルラン平均回数は?

令和2年に実施された体力運動能力調査での高校生のシャトルランの平均回数は以下の表のとおりです。

学年男子女子
高校1年生(16歳)83.29回(1.06倍)48.82回(1.00倍)
高校2年生(17歳)86.01回(1.03倍)44.33回(0.91倍)
高校3年生(18歳)79.29回(092倍)41.69回(0.94倍)
シャトルラン高校生の平均 
引用元:令和2年度体力運動能力調査結果(速報)

男子については中学3年生時の平均回数の大幅な低下を取り戻すように高校1年生、2年生時は続けて増加しますが、ピーク時の平均回数に届くことはなく、高校3年生時には受験勉強の影響もあって再び低下することになります。

女子については高校1年生時は微増となるものの、高校2年生、3年生時は続けて低下します。
高校2年生時の低下幅の大きさを見れば、女子については受験勉強以外にも平均回数が低下する要因があるものと推測することができます。

なお、高校生のシャトルラン平均回数の詳細な考察については以下の記事をご確認下さい。

シャトルラン高校生の平均回数を完全紹介!回数アップの秘策もわかるよ。

あっこちゃんあっこちゃん

女子は瞬発力の面だけでなく持久力の面でも高校生以降、体力が低下していくことになるのね。
たぶん、体型がより女性らしくなるというのは運動をする上では不利になるってことだよね。
女性らしい体型にならないのも困るけど、ちょっと複雑な気分。

スポンサーリンク

大人のシャトルラン平均回数は?

令和2年に実施された体力運動能力調査での大人のシャトルランの平均回数は以下の表のとおりです。

※体力・運動能力調査では20歳以降の調査結果については5歳単位で集計し平均値を求めています。
以降、説明の便宜上、本記事においては20~24歳から60~64歳までの各区分を①~⑨の区分番号で記載することと致しますので、あらかじめご了承下さい。
※2022年4月以降は満18歳で成人することになりますので、本記事では19歳も成人=大人として取り扱うことと致します。(18歳については高校3年生として掲載済み)

年齢男性女性
19歳74.15回(094倍)42.61回(1.02倍)
①20~24歳75.00回(1.01倍)37.65回(0.88倍)
②25~29歳64.13回(0.86倍)33.34回(0.88倍)
③30~34歳61.27回(0.96倍)33.02回(0.99倍)
④35~39歳60.80回(0.99倍)26.32回(0.80倍)
⑤40~44歳51.48回(0.85倍)25.72回(0.98倍)
⑥45~49歳51.21回(0.99倍)24.67回(0.96倍)
⑦50~54歳42.01回(0.82倍)23.06回(0.93倍)
⑧55~59歳41.70回(0.99倍)18.13回(0.79倍)
⑨60~64歳32.58回(0.78倍)16.84回(0.93倍)
シャトルラン大人の平均
引用元:令和2年度体力運動能力調査結果(速報)

まずは男性について。
19歳以降は区分①を除いて、シャトルランの平均回数が一方的に減少し続けることになります。
特に区分②、⑤、⑦、⑨は減少幅が非常に大きくなっていますね。
よく「40歳(あるいは50歳)になったとたん、ガクッと体力が落ちた」というようなことを口にされる男性がいらっしゃいますが、上記の調査結果を見るかぎり、あれはあながち気分だけのものではないのかもしれません。

ちなみに区分⑨の32.58回というのは小学1年生とほぼ同等の平均回数です。
60歳以降の持久力のダウンが非常に大きなものであることがよくわかりますね。

次に女性について。
19歳時点でわずかながら、シャトルランの平均回数が増加することになりますが、その後は一方的に減少し続けています
特に区分①、②、④、⑧の減少幅が大きくなっています。

男性と比べると女性の方が平均回数の減少幅が大きい時期が前倒しにやっていきています。
そのため区分⑤以降は区分⑧を除いて減少幅が比較的小さくなっているようです。

ちなみに区分⑨の16.84回というのは小学1年生のシャトルランの平均回数にも遠く及ばない数字です。
シャトルランの平均回数から判断するかぎり、60歳以降の女性の一般的な持久力は非常に低い水準にあるものと結論付けることができそうです。

まことくんまことくん

個人的には結構、ショッキングな結果。
僕の年代でも平均回数はわずか75回。
中学生2年生時の平均回数には遠く及ばないんだもんな。
持久力を維持するためには、よほど、普段から頻繁に体を動かすことを心がける必要がありそうだね。

おまけ:アスリートはシャトルランでもものすごい。

最後にシャトルランについてのおまけ情報を一つ。

これまで各年代ごとにシャトルランの平均回数を見てきたわけですが、人並外れた持久力を誇る一流アスリートと呼ばれる人のシャトルランの回数はどの程度のものなのでしょうか?

色々と調べてみたところ、サッカー日本代表の長友佑都選手は非公式ながら375回という記録を叩きだしたことがあるらしいです。
後半になればなるほど速く走る必要があるシャトルランという種目の特性を考えれば、この記録はスゴイというより、もはや異常と言ってもいいぐらいのものですよね。

まさに超人です。
そんな長友選手の持久力の凄まじさがよくわかる、動画がありましので、興味のある方は是非、ご覧になって下さい。

スポンサーリンク

まとめ

  1. 小学生のシャトルランの平均回数は男子女子ともに6年間を通じて順調に伸び続ける
  2. 男子については中学2年生時に、女子については中学1年生時にそれぞれシャトルランの平均回数のピークを迎え、その後、中学3年生時にかけて減少することになる。
  3. 男子については高校1年生、2年生時と平均回数が増加するが3年生時には低下する。
    女子については高校1年生時には平均回数が微増するが、その後は高校3年生時まで減少し続ける
  4. 大人のシャトルランの平均回数は原則的に年齢を重ねるにつれて減少する一方となる。
  5. 男性については40代、50代、60代と年代の節目のタイミングで平均回数の大幅な減少が見られる。
    女性については20代から30代にかけて平均回数の大幅な減少が見られるが、その後は原則的に減少幅は小さいものとなる。
あっこちゃんあっこちゃん

日々の生活を積極的に楽しむためには絶対的に体力、特に持久力が必要だと思う。
ちょっと、体を動かしたぐらいで疲れてしまうようでは日々の生活を楽しむことなんてできないものね。
シャトルランの回数が平均以下になってしまっている方は、日々の生活を楽しみながら生きていくためにも是非、持久力のアップに努めて下さいね。


ちなみに他の平均についてもあれこれ記事にしていますので、合わせてチェックしてみて下さいね。
色んな平均の記事一覧