今回は高校生の長座体前屈の平均記録について見ていきたいと思います。
前回の中学生の長座体前屈の平均記録に関する調査では学年が上がる度に平均記録が伸びていくこと、男子と女子では全学年で女子の平均記録の方が上回っていることなどを確認することができました。
こういった傾向が高校生以降も維持されることになるのか、それとも変化することになるのか、非常に気になるところですよね。
今回はそのあたりのことも含めて様々な角度から高校生の長座体前屈の平均記録について検討を加えていきたいと思いますので、興味のある方は是非、最後までお付き合いください。
それでは早速、行ってみましょう。
高校生ぐらいまでは、まだ身長も伸びることだし、長座体前屈の平均記録も伸びそうな気がするんだけど、実際のところはどうなのかしら。
長座体前屈、高校生の平均は?
令和2年に実施された体力運動能力調査における高校生の長座体前屈の平均記録は以下の表のとおりです。
※これまでの調査記事では高校1年生、2年生、3年生の平均記録として、それぞれ16歳、17歳、18歳時の平均記録を掲載してきましたが体力運動能力調査が5月中旬から6月下旬という大半の人がその年度の誕生日を迎える前の時期に実施されていることが判明したため、以降の調査記事では高校1年生、2年生、3年生の平均記録として、それぞれ15歳、16歳、17歳時の平均記録を掲載することに致します。
その点、あらかじめご了承下さい。
※()内の数字は平均身長です。
学年 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
高校1年生(15歳) | 46.81cm(168.41cm) | 48.96cm(157.28cm) |
高校2年生(16歳) | 49.04cm(169.43cm) | 49.44cm(157.26cm) |
高校3年生(17歳) | 51.04cm(170.19cm) | 49.93cm(157.98cm) |
※引用元:令和2年度体力運動能力調査(速報)
高校1年生時は男子女子共に平均記録が低下していることがわかります。
前年、高校受験のために運動不足であったことが影響しているのでしょう。
その後は高校2年生、3年生時と平均記録が上昇しています。
高校3年生時には中学・高校を通してはじめて男子の平均記録が女子の平均記録を上回っていますね。
この点については男子の柔軟性が女子の柔軟性を上回ったというより、体格差の問題と考えるべきでしょう。
さすがに平均身長の差が12cm以上になってしまっては、女子が平均記録で上回るのは難しくなってきますので。
平均身長と長座体前屈の平均記録の比率から考えても、平均記録の差にかかわらず、女子の方が柔軟性では上回っているものと考えるべきだと思います。
長座体前屈を行う上で最も重要なポイントを端的に解説してくれている動画を紹介しておくね。
この点を抑えておかないと、いつまでたっても長座体前屈の記録を伸ばしていくことができないので、是非、少し時間をとって閲覧してみて。
特に体が硬くて、長座の姿勢で座ることも難しいという人は必見だよ。
平成の高校生と比べると?
次に高校生の長座体前屈の平均記録の変化傾向を知るべく、少し昔の高校生の平均記録との比較を行ってみましょう。
ここでは政府が運営する統計データサイト、e-Statで公開されている体力運動能力調査の結果のうち、最も古いデータである平成11年度の調査結果における高校生の長座体前屈の平均記録との比較を行うことと致します。
学年 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
高校1年生(15歳) | 44.82cm | 44.32cm |
高校2年生(16歳) | 46.25cm | 45.66cm |
高校3年生(17歳) | 47.24cm | 45.74cm |
※引用元:平成11年度体力運動能力調査
全学年、男子女子共に令和の高校生の平均記録が平成の高校生の平均記録を上回っていることがわかります。
この点については中学生の場合と同じ結果ですね。
長座体前屈の平均記録のみから考えるかぎり、中学、高校を通して平成の子供より令和の子供の方が体の柔軟性が高いと結論づけることができそうです。
たしか50メートル走も令和の高校生の圧勝だったわよね。
高校生の体力は全体的には上昇する傾向にあるものと考えていいのかしら。
すごく気になる。
他の体力測定の結果も是非、検討してみたいわ。
運動部等への所属の有無の影響は?
次に運動部等に所属している高校生とそれ以外の高校生の長座体前屈の平均記録の比較を行ってみたいと思います。
学年 | 運動部等に所属している | 所属していない |
---|---|---|
高校1年生(15歳) | 47.75cm | 43.72cm |
高校2年生(16歳) | 49.28cm | 46.20cm |
高校3年生(17歳) | 52.52cm | 47.81cm |
長座体前屈平均記録の比較男子編
※引用元:令和2年度体力運動能力調査(速報)
学年 | 運動部等に所属している | 所属していない |
---|---|---|
高校1年生(15歳) | 50.96cm | 46.23cm |
高校2年生(16歳) | 50.94cm | 47.82cm |
高校3年生(17歳) | 51.24cm | 47.95cm |
長座体前屈平均記録の比較女子編
※引用元:令和2年度体力運動能力調査(速報)
全学年、男子女子共に運動部等に所属している高校生の平均記録の方が、それ以外の高校生の平均記録を上回っているという結果になっています。
まあ、これは当たり前の結果ですね。
運動部等に所属しておらず、定期的に運動する機会がないという方は、体の柔軟性をアップさせるためにも是非、日々の生活にストレッチ運動などを取り入れるようにしましょう。
体が柔らかくなれば、ケガをしにくくなるのはもちろんのこと、ダイエットしやすくなったり、体が疲れにくくなったり、色々といいことづくめですので。
参考までに以前の記事でも取り上げた体が劇的に柔らかくなるストレッチ法を解説している動画を紹介しておきます。
きっと、長座体前屈の記録も飛躍的に伸ばすことができると思いますよ。
まとめ
- 男子女子ともに高校1年生時には長座体前屈の平均記録が低下、その後、2年生、3年生時には上昇。
- 高校3年生時には男子の長座体前屈の平均記録が女子の平均記録をを上回ることになるが、身長差を考慮すれば、常に女子の方が柔軟性は高いものと判断することができる。
- 平成の高校生と令和の高校生では令和の高校生の長座体前屈の平均記録の方が上回っている。
- 運動部等に所属している高校生とそれ以外の高校生では運動部等に所属している高校生の長座体前屈の平均記録の方が上回っている。
中学生から高校生にかけて長座体前屈の平均記録は概ね、上昇傾向にあるわけだけど、身長が伸び続けていることを考えれば柔軟性は大体、同じようなものなのかな。
この後は、どうなるんだろう?
僕自身のことを考えても、歳をとるごとにドンドン体が硬くなってきているような気がするけど。そのあたりのことも検討してみたいな。
ちなみに他の平均についてもあれこれ記事にしていますので、合わせてチェックしてみて下さいね。
⇒色んな平均の記事一覧