まいど、コテコテ関西人やっせです。
本日は「がめつい」という言葉について紹介致します。
実は先日、関東在住の友人との間で「がめつい」という言葉について方言か否かの論争がありまして。
私は「標準語(共通語)やろ」と主張したのですが、友人の方は「いやいや関東の人はまず使わない。関西弁だよ。」と主張し、結局、平行線のまま。
そこで、その点について白黒つけるべく「がめつい」という言葉についてあらためて調査し、当サイトでも紹介してみようと考えたわけです。
本題である「がめつい」が方言であるのかどうかはもちろんのこと、そもそも「がめつい」という言葉を知らないという方のためにサクッと意味の解説などもさせて頂きますので興味のある方は是非とも最後までご覧になって下さい。
ほな、早速、行かせてもらいまっせ~!
使ったことはないけど、意味はわかる。共通語のような気もするし、方言のような気もする。どっちなのかしら?
「がめつい」の意味とは?
まずは簡単に「がめつい」という言葉の意味の紹介をさせて頂きます。
「がめつい」とは
- お金を得ることに関して抜け目がなく欲深い
- ケチである
ことなどを意味する言葉です。
たとえば、こんな使い方をします。
「おいおい、こんなことぐらいで手数料とるんかい。ほんま、がめついやっちゃなあ。(標準語訳:おいおい、こんなことぐらいで手数料をとるの。本当に欲深い奴だねえ。)」
語源は「がめる」ですね。
「がめる」という言葉の意味については以下のとおり。
がめる
引用元:デジタル大辞泉
1 黙って自分の物にする。
2 賭け事で、無理に大勝ちをねらう。
この「がめる」という言葉に「ごつい」「きつい」「いかつい」などの形容詞で使われる「つい」を合体させて「がめつい」という言葉が誕生したわけです。
なるほど「がめる」に「つい」をつけることによって形容詞化させたものなんだね。
「がめつい」はどこの方言?
結論から言いますと「がめつい」は大阪の方言、つまり大阪弁です。
関西方言をもとにして誕生した造語であって純粋な意味での関西弁、もしくは大阪弁ではないという説もあるようですが
- 「がめつい」という言葉が全国的に広まったのは菊田一夫氏の戯曲「がめつい奴」がヒットした昭和34年以降であるが、大阪ではそれ以前から普通に使用されていたこと
- 方言研究の第一人者、佐藤亮一先生が都道府県別全国方言辞典の中で大阪弁とされていること
などを踏まえて、当サイトでは「がめつい」は大阪弁であると結論付けたいと思います。
ということで友人との論争は私の負け。
次回の飲み代は私のおごりとなりますw
アイツの方がようさん稼いでるのに(泣)
関東でも結構、使う人が多いから、いずれは共通語になるかもね。
「がめつい」を使った例文
ここで「がめつい」という言葉を使った関西弁の例文をいくつか紹介させて頂きます。
実際の会話を想定した例文を見ることによって「がめつい」という言葉の意味やその用法などをさらに深いレベルで理解することができるはずです。
是非ともご覧になって下さい。
あんまし、がめつい商売しとったら、そのうちお得意さんも離れてしまうで。
(標準語訳:あまり、お金に汚い商売をしていたら、そのうち、お得意さんも離れてしまうよ。)
大阪は商人の町。
その土地柄を考えれば「がめつい」なんて言葉が生まれたのも、ある意味、必然的なことだったのかもしれませんね。
ちなみに大阪であっても、がめつい商売はご法度。
お客さんはもちろんのこと、商売仲間からも嫌われることになります。
※「あんまし」という言葉の意味等の詳細については以下の記事をご確認下さい。
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こらこら、そないにぎょうさん持っていたっらあかん。他の人の分、なくなるやろ。ほんま、がめつい子やで。
(標準語訳:こらこら、そんなにたくさん、持っていったらダメだよ。他の人の分がなくなるでしょ。本当に遠慮のない子だね。)
「がめつい」という言葉は子供に対しても使われることがあります。
その場合、さすがに欲深いなどという意味ではなく、せいぜい「遠慮のない」といったニュアンスで使われることになります。
※「ぎょうさん」という言葉の意味等の詳細については以下の記事をご確認下さい。
「ぎょうさん」という言葉の意味やどこの方言であるかということについて関西弁歴半世紀の大阪人が紹介しています。「ぎょうさん」という言葉を使った関西弁の例文なども紹介していますので興味のある方は是非ともご覧になって下さい。
くさすわけやないけどな、あいつ、意外と、がめついとこあんねん。
(標準語訳:悪く言うわけじゃないけど、あいつ意外とお金に関して欲深いところがあるんだ。)
「意外とがめつい」というのもよく聞く話ですね。
毎回「何が意外なのか、よくわからない」と思いながら聞いていますw
※「くさす」という言葉の意味等の詳細については以下の記事をご確認下さい。
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例文を見てると、いかにも大阪弁っぽいっていう気がしてくるなあ。
まとめ
- 「がめつい」とは
・お金を得ることに関して抜け目がなく欲深い
・ケチである
ことなどを意味する言葉である。 - 語源は「がめる」。
これに「ごつい」「きつい」「いかつい」などの形容詞で使われる「つい」を合体させて「がめつい」という言葉が誕生した。 - 「がめつい」は大阪弁である。
ちなみにテレビでバラエティ番組を見ていると関東出身の芸人さんも普通に「がめつい」という言葉を使っているような気がするのですが、あれは「がめつい」という言葉が既に関東でも市民権を得ているからでしょうか?
それとも一緒に関西出身の芸人と仕事をすることが多いため、うつっただけのことなのでしょうか?
もしも、前者のだとすれば、もう「がめつい」は共通語であると考えても良さそうな気がするんですけど。
しつこいですねww
蒸し返すのはもうやめておきましょう。
今回の論争については、とりあえず私の負けを認めることにします。
以上、今回は「がめつい」という言葉についてお伝え致しました。
当サイトでは「がめつい」以外にも様々な言葉の意味等について紹介しています。結構、ためになる記事も多いと思いますので興味のある方は是非とも合わせてご覧になって下さい。