これまで全6回にわたって、各年代ごとの握力の平均について、お伝えしてきましたが、今回は、その総集編として各年代ごとの握力の平均についてまとめてお伝え致します。
各年代ごとの握力の平均を並べて比較検討することによって、発見できる気づきや問題点がきっとあるはずだと思いますので、是非、最後までお付き合い下さい。
それでは早速、いってみましょう。
小学生の握力の平均は?
令和2年度に実施された体力・運動能力調査(速報値)における小学生の学年別、男女別の握力の平均は 以下のとおりでした。
小学生の握力平均(令和2年度) | 男子 | 女子 |
---|---|---|
小学1年生(7歳) | 11.12キロ | 10.47キロ |
小学2年生(8歳) | 13.06キロ | 12.37キロ |
小学3年生(9歳) | 14.89キロ | 14.50キロ |
小学4年生(10歳) | 17.48キロ | 17.35キロ |
小学5年生(11歳) | 20.42キロ | 19.86キロ |
小学6年生(12歳) | 25.19キロ | 22.17キロ |
小学校の6年間で握力の平均が男子で約2.27倍、女子で約2.12倍も伸びていることになります。
小学生の間の握力の伸び方って、非常に大きなものなんですね。
小学生の握力の平均の詳細については、こちらの記事で解説していますので、是非ともご覧になって下さい。
小学生の握力の平均はどれくらい?過去との比較など詳細に調べてみた
平均握力が2倍以上にもなるってスゴイね!まさに育ち盛りといった感じ!
中学生の握力の平均は?
令和2年度に実施された体力・運動能力調査(速報値)における中学生の学年別、男女別の握力の平均は 以下のとおりでした。
中学生の握力平均(令和2年度) | 男子 | 女子 |
---|---|---|
中学1年生(13歳) | 30.58キロ | 24.17キロ |
中学2年生(14歳) | 35.35キロ | 25.94キロ |
中学3年生(15歳) | 36.93キロ | 25.69キロ |
小学生と中学生の握力の平均を並べてみると、男子については小学校5年生から6年生、小学校6年生から中学1年生、中学1年生から中学2年生の3年間に、毎年、約5キロほど、握力の平均がアップしていることがわかります。
男子はこの時期に体力的に一気に大人へと近づくということでしょう。
女子についても平均握力は伸びていますが、その伸び幅は男子に比べると2キロ程度と小さなものです。
中学2年生から3年生にかけて平均握力の伸びが鈍化(女子については低下)するのは、高校受験のため、運動する機会が大きく減少することが影響しているものと考えられます。
中学生の握力の平均の詳細については、こちらの記事で解説していますので、是非ともご覧になって下さい。
中学生の握力の平均は?昔と比べるとどう?部活は関係ある?
中学生になると男子と女子の握力差が一気に広がるんだね。
高校生の握力の平均は?
令和2年度に実施された体力・運動能力調査(速報値)における高校生の学年別、男女別の握力の平均は 以下のとおりでした。
高校生の握力平均(令和2年度) | 男子 | 女子 |
---|---|---|
高校1年生(16歳) | 39.60キロ | 26.09キロ |
高校2年生(17歳) | 40.74キロ | 26.68キロ |
高校3年生(18歳) | 40.40キロ | 26.00キロ |
男子については中学3年生から高校1年生にかけては平均握力が2.67キロ伸びていますが、その後は伸び方が急激に鈍化。
高校2年生から3年生にかけては低下することになります。
女子についても状況は同じような感じで平均握力の伸びは鈍化。
男子と同じく高校2年生から3年生にかけては低下することになります。
中学生時代に比べると高校生時代の握力を含めた体力の伸びは、男女ともにかなり緩やかなものになると結論付けることができそうです。
高校生の握力の平均の詳細については、こちらの記事で解説していますので、是非ともご覧になって下さい。
高校生の握力の平均は?簡単、おすすめの鍛え方までサクッと紹介!
高校生なると男子・女子共に握力の平均の伸びが鈍化しているね。体力的な成長のピークは中学生までってことか。
成人男性の握力の平均は?
令和2年度に実施された体力・運動能力調査(速報値)における成人男性の年代別の握力の平均は 以下のとおりでした。
年代 | 握力の平均(令和2年度) |
---|---|
20歳~24歳 | 45.56キロ |
25歳~29歳 | 45.13キロ |
30歳~34歳 | 46.35キロ |
35歳~39歳 | 45.27キロ |
40歳~44歳 | 45.32キロ |
45歳~49歳 | 45.29キロ |
50歳~54歳 | 45.01キロ |
55歳~59歳 | 45.43キロ |
60歳~64歳 | 42.38キロ |
成人男性の握力の平均はざっくり45キロほどと言って良いでしょう。
20代から50代まで、あまり握力の平均が変化することがないことがわかります。
20代前半の若者と50代後半のおじさんの握力の平均がほぼ同じというのは少し意外な感じがしますね。
しかしながら、さすがに60代になると握力の低下が始まるようです。
握力の平均のピークは30代前半ということになります。
プロスポーツの世界などでは30代前半というのは、体力的なピークは既に過ぎた年代のように言われることが多いですが、一般人に関しては、このあたりの年代が体力的なピークになるのかもしれません。
成人男性の握力の平均の詳細については、こちらの記事で解説していますので、是非ともご覧になって下さい。
成人男性の握力の平均を年代ごとに掲載、効率的な鍛え方も紹介するよ
高校生より成人男性の方が握力の平均が5キロほども上回っているんだ。やっぱり大人の男性はさすがだね。
成人女性の握力の平均は?
令和2年度に実施された体力・運動能力調査(速報値)における成人女性の年代別の握力の平均は 以下のとおりでした。
年代 | 握力の平均(令和2年度) |
---|---|
20歳~24歳 | 27.37キロ |
25歳~29歳 | 27.43キロ |
30歳~34歳 | 28.76キロ |
35歳~39歳 | 28.49キロ |
40歳~44歳 | 28.20キロ |
45歳~49歳 | 28.30キロ |
50歳~54歳 | 27.86キロ |
55歳~59歳 | 26.90キロ |
60歳~64歳 | 26.56キロ |
成人女性の握力の平均はざっくり、27~28キロほどと言って良さそうです。
女性の場合、20代前半から60代前半にかけて、ほとんど握力の変化がないことがわかります。
もともとの握力が弱いこともあるのでしょうが、60代に入っても、それほど大きく握力が低下することがないようです。
握力の平均のピークは男性と同じく30代前半ですが、40代後半まで、ほとんどと言っていいぐらい振れ幅がなく、男性よりも握力のピークが長いような印象を受けます。
女性は男性に比べて中年になっても若いころと変わらず、元気な人が多いですが、それには体力的な裏付けがあるのかもしれませんね。
成人女性の握力の平均の詳細については、こちらの記事で解説していますので、是非ともご覧になって下さい。
成人女性の握力平均は?平成VS令和、運動する人・しない人の比較も
30代がピークになるんだ。やっぱり、子育てママはパワフルじゃないと務まらないってことね。
高齢者の握力の平均は?
令和2年度に実施された体力・運動能力調査(速報値)における高齢者の年代別・男女別の握力の平均は 以下のとおりでした。
年代 | 男性の握力の平均(令和2年度) |
---|---|
65歳~69歳 | 39.70キロ |
70歳~74歳 | 38.39キロ |
75歳~79歳 | 35.20キロ |
年代 | 女性の握力の平均(令和2年度) |
---|---|
65歳~69歳 | 25.09キロ |
70歳~74歳 | 23.91キロ |
75歳~79歳 | 22.58キロ |
男性については60代後半、70代前半までは握力平均の低下の仕方が緩やかですが、70代後半になるとガクッと落ちる感じですね。
それでも、なお、中学2年生と同程度の握力はあるわけですが。
一方、女性については70代後半まで緩やかに握力の平均が低下していく感じです。
とは言っても、70代後半の平均握力、22.58キロというのは小学6年生女子の平均握力を上回る水準にはありますので、それほど、握力が弱くなってしまうわけではありません。
男女ともに年齢を重ねるごとに握力の平均値が低下していくことは確かですが、70代後半ぐらいでは、まだまだ随分と元気であるというのが結論になりそうです。
高齢者の握力の平均の詳細については、こちらの記事で解説していますので、是非ともご覧になって下さい。
高齢者の握力の平均はどれくらい?体力レベル別握力強化法もご紹介
高齢者と言っても、まだまだ体力があるんだね。健康でさえあれば、まだまだ元気に仕事もできそう。
まとめ
- 小学1年生時の握力の平均は男子11.12キロ、女子10.47キロ。
小学6年生時の握力の平均は男子25.19キロ、女子22.17キロ。
つまり、男子・女子共に6年間で握力の平均が2倍以上に伸びることになる。 - 中学生男子の握力の平均は中1、30.58キロ・中2、35.35キロ・中3、36.93キロ。
中学生女子の握力の平均は中1、24.17キロ・中2、25.94キロ・中3、25.69キロ。
男子・女子共に小学校高学年以降、中2までは握力の平均が大幅に伸びるが、中2から中3にかけては男子については伸びが鈍化、女子については逆に低下することになる。 - 高校生生男子の握力の平均は高1、39.60キロ・高2、40.74キロ・高3、40.40キロ。
高校生女子の握力の平均は高1、26.09キロ・高2、26.68キロ・高3、26.00キロ。
男子・女子共に握力の平均の伸びは鈍化もしくは低下することになる。 - 成人男性の握力の平均は20代前半から50代後半にかけてはほぼ45キロ代で推移している。
ピークは30台前半の46.35キロ。
成人女性の握力の平均は20代前半から50代前半にかけては27キロ~28キロ代で推移している。
男性は60代前半に入ると握力の平均の低下傾向がハッキリとあらわれるが女性の方は低下傾向が緩やかである。 - 男性高齢者の握力の平均は60代後半で39.70キロ、70代前半で38.39キロ、70代後半で35.20キロ。
女性高齢者の握力の平均は60代後半で25.09キロ、70代前半で23.91キロ、70代後半で22.58キロ。
つまり70台後半になってもピーク時より男性で約10キロ、女性で約5キロほどしか、握力の平均が低下していないことになる。
握力は体力だけでなく知力とも密接に関連しているという学説があります。頭をしっかりと働かせるためにも、ある程度の水準の握力は維持できるよう、心がけましょう。
ちなみに他の平均についてもあれこれ記事にしていますので、合わせてチェックしてみて下さいね。
⇒色んな平均の記事一覧